八幡工11大会ぶり復活星 FL中村が千金勝ち越しトライ

[ 2018年12月29日 08:39 ]

第98回全国高校ラグビー第2日・1回戦   八幡工14―12朝明 ( 2018年12月28日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<八幡工・朝明>朝明を破り、歓喜の八幡工フィフティーン(撮影・坂田 高浩)
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 八幡工(滋賀)が大接戦で勝利し、第87大会以来11大会ぶりの花園白星を挙げた。前半を7―7で折り返した後半21分、フランカー中村強志(3年)がゴールポスト右へのトライで勝ち越し、ゴールも決まった。27分に1トライを返されたが、ゴール不成功だったため2点差勝利。朝明(三重)は2年連続の1回戦敗退となった。

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 薄氷を踏む2点差勝利だったが、八幡工にとっては大きな復活の白星となった。

 SO大林主将は「ミスが多くて自分たちのラグビーができなかったけれど、勝ちは勝ちでうれしいです」と前大会の借りを返したことに胸をなで下ろした。

 昨年、7大会ぶりに出場した全国の舞台は1回戦の昌平(埼玉)戦で22―26の惜敗。菅平合宿での練習ゲームを2トライ差で勝っていたため油断していたことも敗因のひとつだった。

 朝明とは10年以上前から毎年ゴールデンウイーク期間に行う合宿で切磋琢磨(せっさたくま)してきた間柄。今年の練習マッチで勝っていたが、昨年の反省から「初めて戦うチームの心づもり」(大林主将)で初戦に臨んだ。

 「FWの近場で(トライを)取れたら取るというのは(チームで)決まっていました」

 後半21分、ゴール前のラックから左をついたフランカー中村がポスト右に飛び込み勝ち越した。勢いに乗り直後も相手陣深くまで攻め込んだが、27分にトライを返され、最後は1ゴール差で逃げ切った。

 「3年生が頑張ってくれた」

 就任11年目の小宮山彰人監督は自身3回目の出場での花園初勝利に声を震わせた。今年の3年生が入学した2年前、滋賀県大会は2回戦敗退。この試合は、1年生から試合に出場してきたハーフ団を含む5人を含む全員最上級生のスタメン15人で新たな歴史を切り開いてみせた。(田中 貴久)

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2018年12月29日のニュース