アマ桂川 単独首位浮上「信じられない」連発、91年ぶり快挙だ

[ 2018年10月13日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 日本オープン第2日 ( 2018年10月12日    神奈川県 横浜CC=7257ヤード、パー71 )

日本オープン第2日 17番、ティーショットを放つ桂川(撮影・沢田 明徳)
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 アマチュアの桂川有人(20=日大2年)が、初出場の日本ツアーで65の猛チャージを見せ単独首位に立った。1イーグルを含む6連続のバーディー以上をマークし、通算8アンダーまで伸ばした。残り2日は1927年赤星六郎以来91年ぶりのアマVに挑む。1打差の2位に藤田寛之(49=葛城GC)ら4人が続いている。13年マスターズVのアダム・スコット(38=オーストラリア)は通算イーブンパーの39位に後退した。

 日本一を決める舞台で主役に躍り出たのは“第3の男”だった。並み居るプロを抑え、掲示板のてっぺんに名前を載せた桂川は「前半は耐えるゴルフで予選を通れればと思っていました。それが自分でも信じられないゴルフが続いて、気がついたらトップに立っていたという感じです」と“信じられない”を連発した。

 13番で10メートルのバーディーパットを沈めると、14番パー5では残り247ヤードから4Uでピン横5メートルに乗せイーグル奪取。前日の藤田の内容を上回る大会タイの6連続バーディー以上をマークする猛チャージを見せた。「11番のボギーでテンションが下がったのですが、13番で10メートルが入って気が楽になりました」

 中学卒業後に3年間、フィリピンでゴルフ漬けの生活を送った変わり種。日本人のクラブ職人の家に下宿し、日本の高校の通信教育を受けながら、毎日クラブを振った。「(難しいコンディションは)向こうのゴルフ場で慣れていました」

 昨年は同学年の金谷が池田と優勝争いをするのを、驚きながらテレビで見ていた。「(金谷は)憧れの選手。自分も優勝争いをしたいと思っていたのでうれしいです」。大会前のアマ選手の評価はマスターズの出場権を得た金谷と、8月のアジア大会で金メダルに輝いた中島が中心。桂川はノーマークに近い存在だったが、主役に躍り出た。「この試合で勝つと(プロ転向した場合)シード権をいただけるので優勝を目指してやっていきたい」。ダークホースの20歳は、静かに頂点を見据えている。

 【桂川 有人(かつらがわ・ゆうと)】

 ☆生まれ 1998年(平10)10月9日生まれ、愛知県清須市出身の20歳。

 ☆サイズ 1メートル67、64キロ。

 ☆ゴルフ歴 祖父・征男(いくお)さん(73)の勧めで4歳から始める。西枇杷島中卒業後にフィリピンにゴルフ留学。日大に進学し、今年の日本学生選手権優勝。プロの大会では、昨年10月のアジアン・ツアー、リゾートワールド・マニラマスターズで17位。

 ☆フィリピン生活 高校時代は通信制のルネサンス豊田高で学びながら、下宿先横にあるカルモナ町のマニラサウスウッドGCでゴルフ漬けの生活。

 ☆目標とする人 大リーグ・エンゼルスの大谷翔平。「人柄に憧れています」。ゴルフではタイガー・ウッズ。

 ☆趣味 現在はゴルフ。「ほかに探さないといけないですね」

 ☆血液型 B

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