錦織 3年ぶり8強 いきなり5ゲーム連取「1セット目はほぼ完璧」

[ 2018年10月4日 05:30 ]

男子テニス楽天ジャパン・オープン第3日 シングルス2回戦   錦織2―0ペール(フランス) ( 2018年10月3日    調布市武蔵の森総合スポーツプラザ )

第2セット、懸命にボールを追う錦織(撮影・小海途 良幹)
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 シングルス2回戦で、世界ランキング12位で第3シードの錦織圭(28=日清食品)は、同63位のブノワ・ペール(29=フランス)を6―3、7―5で下して3年ぶりの8強入りを決めた。5日予定の準々決勝では、ステファノス・シチパス(20=ギリシャ)とアレックス・デミノー(19=オーストラリア)の勝者と対戦する。先週の深センオープンでツアー初優勝を飾った西岡良仁(23=ミキハウス)は、1回戦でニック・キリオス(23=オーストラリア)に敗れた。

 ペールに快勝した錦織がコートサイドで金髪の長身男性と写真に納まった。その人物は今週のF1日本GPに向けて来日したルノーのニコ・ヒュルケンベルク(31=ドイツ)。時速300キロの世界に生きるF1ドライバーの前で、高速のテニスを見せつけた。

 「ラケットが振れて、足も動いていた。1セット目はほぼ完璧なテニスができた」と出だしから5ゲームを連取した。

 鋭いストロークがコーナーをえぐり、第1セットを落としたペールはラケットを投げ捨てた。大相撲では元関脇・琴錦が小柄ながら速攻を武器に“F1相撲”の異名を取ったが、それにならうなら錦織はさながら“F1テニス”だ。

 昨年は右手首のケガでこの大会を欠場するなど、4カ月以上ツアーから離れた。復帰後も「イップスまでいかないが昔の鋭い感覚が2、3カ月は出なかった」と戸惑い、「正直テニス人生終わったかなという瞬間があった」と吐露した。

 感覚と自信が戻った今も「今シーズンは完璧を求めないようにしている」という。0―3とリードを許した第2セットの逆転も、ミスを許せる適度な“遊び”が集中力の維持につながった。くせ者をストレートで料理し、優勝というゴールに一歩近づいた。

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