璃花子 絶好3冠!表彰式から6分後レースも「楽しい」

[ 2018年8月21日 05:30 ]

ジャカルタ・アジア大会第3日 ( 2018年8月20日 )

金メダルにかじりつく振りをしておどける池江(左から2人目)(撮影・小海途 良幹)
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 競泳女子の池江璃花子(18=ルネサンス)が今大会3つ目の金メダルを獲得した。まず50メートルバタフライを25秒55の大会記録で制すると、40分後の100メートル自由形も53秒27の大会記録で優勝。前日の400メートルリレーと合わせて早くも3冠を獲得した。バドミントンは男女団体準々決勝が行われ、日本はいずれも準決勝に進出。3位決定戦が行われないため男子は48年ぶり、女子は2大会連続のメダルを確定させた。

 複数レースはお手のものの池江にとっても、さすがにこの日の決勝時間帯は忙しすぎた。午後6時19分開始の50メートルバタフライで大会通算2冠目。同53分から表彰式、その6分後に100メートル自由形のスタート台に立った。

 「クールダウンの途中から短い時間(間隔)が楽しいと思うようになっちゃって」。表彰式でもにやけが止まらない。これがリラックス効果をもたらし、冷静な泳ぎを生んだ。

 この日、最後の4レース目だった100メートル自由形。前半は朱夢恵(中国)にリードを許したが、前日の400メートルリレーも第1泳者として隣を泳ぎ「後半はバテる」と分析。前半は力を温存し、残り25メートルで逆転。2種目とも大会記録を更新した。

 「日本では千葉すずさん以来の、飛び抜けて自由形のセンスがいい選手。しかも千葉さんよりスピードがある」。今年に入り日本代表合宿で指導する鈴木陽二コーチは、91年世界選手権女子400メートル自由形3位の実績を誇る往年のスイマーを挙げて池江を評価する。

 その理由は「肩の柔らかさと水のキャッチの時に肘が立てられる」こと。肘が立つことで無駄なく水をつかみ、大きな推進力を生むのは自由形もバタフライも共通する。自由形は「まだパワーが足りない」と注文を付けるが、成長途上でアジアNo・1は価値が高い。

 ここ一番では無呼吸で泳ぐ50メートルバタフライで2度も息継ぎをしたように、疲れは本人も自覚する。きょう21日の100メートルバタフライは「記録よりも(金)メダルをしっかり獲る目標に切り替える」。冷静に自己分析する18歳は、やはりただ者ではない。

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2018年8月21日のニュース