日大の第三者委 ようやく悪質反則“現場”視察、発生から1カ月

[ 2018年6月7日 05:30 ]

 日大アメリカンフットボール部の悪質な反則問題を調査している日大の第三者委員会が6日、関西学院大との定期戦が行われた東京都調布市のアミノバイタルフィールドを初めて視察した。日大広報部が明らかにした。5月6日の問題発生から1カ月。弁護士7人で構成される第三者委は今後、選手らに聞き取り調査を行い、7月下旬をめどに再発防止策などをまとめる方針。日大のトップである田中英寿理事長はこの報告後に会見予定だが、これまで公式の場に姿を見せておらず世間の批判は高まっている。14年まで評議員として“田中体制”を見続けた商学部元教授の竹内幸雄氏(73)は「辞任すべき。そうでなければ理事会が解任すべき」と語った。

 今回の問題は「(大学の)体質的なもの」と竹内氏。2012年に総長制が廃止され、田中氏による支配体制が強まった。“懐刀”で常務理事だったアメフット部の内田正人前監督は人事担当でもあり、教職員は異を唱えられない状況。上意下達の体質は、スポーツ部の指導方法にも反映されていたようだ。

 政財界、スポーツ界などの幅広い人脈、集金力を生かし、日大のブランド化には功績のある田中氏。日本一のマンモス大学のトップとして、自浄作用を見せられるかが注目されている。

 ≪内田氏は取締役辞任、日本大学事業部≫株式会社日本大学事業部は6日、日大アメフット部の監督を退いた内田氏が5月30日付で同社の取締役を辞任したと発表した。辞任理由は「一身上の都合」とした。日本大学事業部は学校法人の日大が出資し、2010年1月に設立。保険代理店事業や自動販売機の設置・管理、日大オリジナルグッズの販売などの学生支援事業などを行っている。

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2018年6月7日のニュース