AFC準決勝は番狂わせ ジャガーズが18季ぶり決勝進出 敵地でスティーラーズを撃破

[ 2018年1月15日 10:34 ]

ランで3TDをマークしたジャガーズの新人RBフォーネット(AP)
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 NFLのプレーオフ、アメリカン・カンファレンス(AFC)の準決勝残り1試合が14日にピッツバーグ(ペンシルベニア州)で行われ、第3シードのジャガーズが地元で第2シードのスティーラーズを45―42(前半28―14)で撃破。18季ぶり3度目のAFC決勝進出を果たし、21日(日本時間22日)に第1シードのペイトリオッツと顔を合わせることになった。

 前週のAFC1回戦(対ビルズ)でパス獲得(87ヤード)よりラン獲得(88ヤード)が多かったQBブレイク・ボートルズ(25歳)は26回中14回のパスを成功させて214ヤード、1TDをマーク。ドラフト全体4番目に指名された新人RBレナード・フォーネット(22)は25回のキャリーで、109ヤードと3TDを記録してボートルズとともにオフェンスを支えた。

 5季目を迎えたボートルズは今季初めて勝率5割以上(10勝6敗)を経験したが「すごいシーズンになった。このまま突き進みたい」と笑顔。ルイジアナ州立大時代にハイズマン賞の候補にもなったフォーネットは「彼(ボートルズ)はずっと批判されてきたが、今は違う。頼りがいがあるプレーヤーだ」と司令塔の統率力を称賛した。

 試合は第1Qでジャガーズが先制パンチ。4分20秒、第4ダウンのギャンブルでフォーネットが残り1ヤードを突破してエンドゾーンに飛び込み、9分34秒にも18ヤードのTDランを記録した。

 第2Q途中で21点をリードしながら、第4Qに入って追い込まれたが、昨季途中からチームを率いているダグ・マローネ監督(53)の指示の下、冷静に対処。残り1分45秒、キッカーのジョシュ・ランボー(27)が45ヤードのFGを成功させ、結果的にはこれが大きな意味を持つことになった。

 ジャガーズは過去6季連続で負け越し、昨季は3勝13敗。しかし今季は10勝6敗でAFC南地区で1位となり、10季ぶりにプレーオフに駒を進めていた。

 前週の1回戦ではビルズに10―3で競り勝ち、そして準決勝でも強敵を敵地で撃破。ボートルズは「このメンバーでフォックスボロ(ペイトリオッツの地元=マサチューセッツ州)に行けるのは光栄だ」と初のスーパーボウルへの切符がかかるAFC決勝に期待を膨らませた。

 第1シードのペイトリオッツとはここ2シーズン対戦がないが、2015年9月27日には17―51で大敗。初めてAFC決勝に進出した1997年も6―20で敗れている。それだけにジャガーズにとっては大事なビッグゲーム。スーパーボウルを経験していないチームはジャガーズ、ブラウンズ、テキサンズ、ライオンズの4チームだが、そのうちの1つが消える最大のチャンスなりそうだ。

 スティーラーズは昨年10月8日にも地元ハインツ・フィールドでジャガーズに9―30で敗れていたが、AFC準決勝の戦前の予想では圧倒的に優位。QBベン・ロスリスバーガー(35)は58回中37回のパスを成功させて469ヤードを獲得し、プレーオフのチーム記録となる5TDをマークしたがそれでもなお勝者にはなれなかった。

 残り1秒、ロスリスバーガーからWRジュジュ・スミスシュスター(21)に4ヤードのTDパスが通って1点差にまで詰め寄ったが試合終了。リーグ1位のレシーブ獲得(1553ヤード)をマークしたWRアントニオ・ブラウン(29)は2TD、同3位のラッシング記録を残したRBレビオン・ベル(25)も1TDを稼いだが勝利には結びつかなかった。ベルはすでに長期休養もしくは引退を示唆しており、名前のアルファベットにその文字があることから“キラーB”と呼ばれたスティーラーズ自慢の三本柱の今後は不透明。詰めかけた6万人の地元ファンは言葉を失ったままスタジアムを後にしていた。

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