貴景勝2場所連続で稀勢撃破 “貴部屋ホープ”執念の三役初星

[ 2018年1月15日 05:30 ]

大相撲初場所初日 ( 2018年1月14日    両国国技館 )

待っていたファンに囲まれる貴景勝
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 新小結の貴景勝が、稀勢の里を2場所連続で撃破した。追い込まれた土俵際で逆転。行司軍配差し違えで、三役初白星を手にした。

 「普通に負けたと思いました。物言いが付いても、負けかなと」

 先場所は持ち味の突き押しで何もさせず、一方的な相撲で金星。今場所は苦闘の末に勲章をつかんだ。思い切り当たった立ち合いの後、攻めきれない。土俵際まで追い詰めながら、強烈な左からの突き落としで体がグラついた。それでも豊富な稽古で培った執念で稀勢の里の右腕をつかんだ。「覚えていない。追い込まれて、何かをしようとした」。体を泳がせながら執念のとったりが、白星につながった。

 土俵際だけでなく、立ち合いからの内容もほとんど記憶にない。ガムシャラな取り口に対する好感度は高い。兄弟子の貴ノ岩は、昨年10月下旬の元日馬富士による暴行事件で被害者となり、今場所も休場を余儀なくされている。師匠の貴乃花親方(元横綱)も、協会への連絡が遅れたことなどの責任を問われ、理事から役員待遇委員へ降格の処分を受けた。それでも21歳の若武者は言い切る。「(気持ちは)変わらない。自分のやることをやる。変わったことはない」。周囲の雑音に左右されず土俵に上がっている。

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2018年1月15日のニュース