ジョセフJAPAN、敗戦も守備に収穫 「いい形で遂行できる兆し見えた」

[ 2017年10月29日 05:30 ]

ジャパンラグビーチャレンジマッチ2017    日本代表27-47世界選抜 ( 2017年10月28日    レベルファイブスタジアム )

 日本―世界選抜 前半、トライを決める野口(中央)。左は世界選抜・五郎丸
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 今秋初戦となった日本代表は、世界選抜に27―47で敗れた。今月22日に新ディフェンスコーチを迎えたばかりの日本は、完成度の低いディフェンスが機能せず7トライを奪われた。それでもジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、47)、リーチ・マイケル主将(29=東芝)ともに手応えを強調。11月4日のオーストラリア戦(日産ス)に向けて課題克服に取り組む。

 試合終了間際のトライでダブルスコアは免れたものの、数字的には完敗だった。それでも会見場に現れたジョセフHC、リーチ主将の表情には悲そう感はない。指揮官は「ディフェンスは激しく前に出て、相手にプレッシャーをかけていた。この先いい形で遂行できる兆しが見えた」と新しいディフェンスシステムの手応えを語った。

 アイルランド代表などでコーチを歴任してきたプラムツリー新コーチが推し進める通称「ラッシュディフェンス」。バックスラインが横一線で勢いよく間合いを詰め、攻撃側にプレッシャーをかけてミスを誘おうとするもの。実際に機能した場面では相手SOに苦し紛れのキックを蹴らせ、何度もボールを取り返すことに成功した。

 一方でディフェンスラインの整備で後手に回ると、ラインの隙を突破されたり、大外を走られるほころびも露呈した。前半5分に初トライを許した場面は、数的不利の状況で間合いを詰めたリーチと徳永の間をゲインされ、一気に自陣に攻め込まれたことが起因となった。徳永も「間を抜かれると追いつくのが遅くなる。個々のタックルスキルが求められる」と課題を挙げた。

 世界ランキング3位のオーストラリア戦まであと1週間。全ての課題克服は難しいが、リーチは「大事な試合の前にこういう試合ができたのは良かった」とあくまで前向きだ。2年前は世界選抜に20―45で完敗した約1カ月後、W杯初戦の南ア戦で歴史的勝利。“一叩き”の効果を信じて世界3位に挑む。

 ▼世界選抜ディーンズ・ヘッドコーチ 日本代表は新しいことを試している段階。この天気ではより難しかったと思う。互いにプレッシャーを受けていたが、我々はそこでトライを取り切れた。

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2017年10月29日のニュース