【丸山茂樹の目】池田 技術に加えリオ五輪でメンタル急成長

[ 2016年12月5日 07:55 ]

2番、ティーショットを放つ池田
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 優勝にはあと一歩届かなかったが、池田は賞金王にふさわしいゴルフを見せた。ピン手前の狭いエリアに付けた18番のティーショットは圧巻だった。バーディーパットを打ち切れなかったのは残念だろうが、土壇場であのショットを打てるのは技術もメンタルもハイレベルな証拠。自信にもなるだろう。

 今年はクラブ、ウエアの契約を一新して臨んだ。クラブについては、序盤は手探り状態でやっていたと思う。クラブがフィットしてきた8月以降は毎試合のように優勝争いに顔を出していた。ショットもパットもアプローチも全体的なバランスが素晴らしかったし、どの試合でも最後まで諦めずに戦っていた。その姿を見て特にメンタルが急成長していると感じた。

 リオデジャネイロ五輪が一つのきっかけになったのではないか。日本代表としての自覚がゴルフに出るようになった印象だ。五輪ではメダルこそ獲得できなかったが、上位進出の可能性を感じさせたし、ヘッドコーチとして間近で見ていて本当に頼もしく感じた。その経験を日本ツアーでも生かしてくれた。

 賞金ランキング2位の谷原も年間を通して良いプレーをした。2人には来年以降も今年のようなゴルフをしてもらいたい。片岡の後半戦の活躍も評価したい。決して飛距離は出ないが、持ち味を生かして頑張った。今後の飛躍に向けたステップになったと思う。 (プロゴルファー)

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2016年12月5日のニュース