番狂わせ逆転賞金王へ!谷原首位発進「自分でも凄いと思う」

[ 2016年12月2日 05:30 ]

男子ゴルフツアー 日本シリーズJTカップ第1日 ( 2016年12月1日    東京都稲城市 東京よみうりカントリークラブ=7023ヤード、パー70 )

5番、ティーショットを放つ谷原秀人
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 自称“諦めの悪い男”が執念の首位スタートだ。賞金ランキング2位の谷原秀人(38=国際スポーツ振興協会)が1イーグル、3バーディーの65をマークし、5アンダーで武藤俊憲(38=フリー)と首位に並んだ。逆転賞金王には優勝が絶対条件だが、望みをつなぐ好スタートとなった。賞金ランク1位の池田勇太(30=日清食品)は68で回って2アンダーの7位。昨年優勝の石川遼(25=CASIO)はイーブンパーの70で16位だった。

 最終戦までもつれ込んだ賞金王レース。大会初日の主役は追う立場の谷原だった。難しいセッティングをボギーなしの65で回り、「自分でも凄いと思う。ここでオーバーを打ってしまうとなかなか取り返せない。初日はアンダーで回りたいと思っていた」と満足そうにうなずいた。

 序盤にバーディーパットが入らなかったストレスをイーグルで吹き飛ばした。6番パー5。1Wをフェアウエーへ運ぶと、ピンまでは255ヤードが残った。3Wでの第2打はアゲンストの風を切り裂いてグリーン右にキャリーし、傾斜でボールはピン左4メートルへ2オン。これを丁寧にカップに沈めた。

 パッティングの名手として知られるが、ここ最近は不振に悩み、先週のカシオ・ワールドオープンで5年ぶりにピン型のパターを投入した。だが、今週は再び慣れ親しんだマレット型のエースパターに変更。この日朝の雨の影響でグリーンが軟らかくなり、「最終組だからか、スパイクマークもあって状態は良くはなかった」という悪条件だったが、後半の11番では9メートルのバーディーパットをねじ込んだ。この日の平均パット数は1・7333で全体9位。ショットに関しては「ある程度うまくできてストレスはなかった」とパーオン率は83・33%の3位と好調なだけに、パッティングの調子が上がれば、さらなる好スコアも期待できそうだ。

 池田との差は約3077万円。逆転賞金王には優勝が絶対条件だ。池田が単独3位以上(2位なら3人以内)に入れば優勝しても抜くことができないとハードルは高いが、「気持ちのアクセルは勝手に入る。諦めが悪いんですかね」と白旗を揚げるつもりはない。ハートの強さは周囲も認めるところで「今日も緊張は全くなかった。こういうふうに大会を盛り上げられて良かった」とこの状況を楽しんでいるかのよう。「ベストを尽くして今年一年を終われたら」。残された可能性をしぶとく追う。

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2016年12月2日のニュース