サニブラウンに勝った!中大・竹田Vでリオ視野「考えていなかった」

[ 2016年5月6日 05:30 ]

10秒27の大会新で優勝した竹田(右)。左は3位のサニブラウン

 リオ五輪の超新星となるか?!陸上の水戸招待が5日、茨城・ケーズデンキスタジアム水戸で行われ、男子100メートル決勝で大学2年生の竹田一平(19=中大)が10秒27でサニブラウン・ハキーム(17=東京・城西高)らを破って優勝。竹田は予選では向かい風2.1メートルの悪条件ながら10秒29をマーク。高2で三段跳びから転向した無名のスプリンターが、6月の日本選手権(瑞穂)で五輪切符獲得を目指す。

 会場の視線が直前の予選1組を走ったサニブラウンに向けられていた中、同2組の竹田が出色のタイムで主役を奪った。向かい風2・1メートルでの10秒29は、追い風の好条件なら9秒台に換算される好時計。決勝は直接対決を制して優勝を飾った19歳は「自分でも驚いている」と興奮を隠さなかった。

 元々は三段跳び専門だったが、埼玉・不動岡高2年の終わり頃に「踏み切りが合わなくなり、練習をしていたら腰を痛めて」短距離に転向。3年時に全国高校総体にも出場したが、全国的には無名の存在だった。中盤の加速と跳躍種目の助走を思わせるリズムのいい足運びが特長で、今年3月の記録会で出した10秒46の自己ベストを2カ月足らずで0秒19も更新。リオの参加標準記録(10秒16)も視野に捉え「今まで考えてもいなかったが、きょうでやっとリオデジャネイロ五輪の背中が見えてきた」と話した。

 ◆竹田 一平(たけだ・いっぺい)1997年(平9)3月13日、埼玉県草加市生まれの19歳。草加ジュニアクラブで陸上を始め、埼玉・不動岡高2年で三段跳びから100メートルに転向。15年4月に中大に進学し、同年10月の日本ジュニア選手権では3位に入った。1メートル74、71キロ。家族は両親と姉。

続きを表示

2016年5月6日のニュース