NFLが異例の“警報”筋肉増強作用で「メキシコ産と中国産の食肉は注意」

[ 2016年5月6日 13:39 ]

NFL資料 (AP)

 NFLと選手会は5日、全32チームに所属する選手に対して「メキシコ産と中国産の食肉を食べる際には細心の注意を払うように」と警告した。

 どちらの食肉にも筋肉増強作用のあるクレンブテロールが含まれている可能性があるためで、11月21日にメキシコシティーで公式戦(レイダース対テキサンズ)が開催されることもあって異例の“警報”を発令した。

 クレンブテロールは本来、ぜんそくなどの治療に使われる気管支拡張剤だが、一方で脂肪の代謝を促す作用があることから世界反ドーピング機関(WADA)では禁止薬物に指定。中国の一部では赤身の肉を増やすために使用され、メキシコでは使用を禁止したにもかかわらず、違法に投与するケースが相次いでいた。

 スポーツ界にも影響を与えており、6年前からWADAが注意を喚起してきたものの、サッカーや自転車などの競技でこの薬物に対して陽性反応を示す選手が続出。意図的に服用したあと、それを食肉に起因するものだとする“疑惑”も浮上するなど、問題の多い薬物として注目されていた。 WADAはクレンブテロールに汚染された肉を選手が食べた場合、人体から少量の薬物が検出されると指摘。これを受けてNFL側も対応を協議していた。

続きを表示

2016年5月6日のニュース