川村 大会最年少優勝へ3位浮上、小技かみ合い5バーディー

[ 2015年5月16日 05:30 ]

2番、ティーショットを放つ川村

男子ゴルフツアー 日本プロゴルフ選手権日清カップヌードル杯第2日

(5月15日 埼玉県熊谷市 太平洋クラブ江南=7053ヤード、パー71)
 34位から出た川村昌弘(21=マクロミル)が5バーディー、ボギーなしの66をマークし、通算7アンダーの135で首位と3打差の3位に浮上。大会史上最年少優勝を視界に捉えた。68で回ったアダム・ブランド(32=オーストラリア)が通算10アンダーで首位。68歳の尾崎将司(フリー)は69でラウンドし、13年つるやオープン以来、自身2度目となるレギュラーツアーでのエージシュート達成にあと1打及ばなかった。
【第2R成績】

 松山、石川と同世代の実力者・川村が初のメジャー獲りへ急浮上だ。「ショットもパットも良かった」と納得のゴルフでリーダーボードを駆け上がった。

 ショットに関しては「全く不安がない」。あとはパターが入るだけ、というプレーを続けていたが、この日はようやく小技がかみ合った。4番でカラーから7ヤードをSWで沈めてバーディーを先行させると、後半の10番で15メートルのバーディーパットをねじ込んだ。「終盤はスライスラインがよく入った」と16番は7メートル、17番でも2メートルを読み切ってスコアを伸ばした。

 積極的に海外へ出る“サムライ”でもある。13年のパナソニック・オープンで初優勝を飾り、2年シードを獲得。もともと海外志向が強く「旅をすることがゴルフのモチベーションアップにもつながる」といい、昨季からはアジアや欧州など世界各国の試合を渡り歩いた。「英語は雰囲気で話してる。文法とかめちゃくちゃですよ」と笑うが、外国人選手からは「マサ」と愛称で呼ばれるなどすでに海外ツアーに溶け込んでいる。今季はすでにアジアツアーに5試合出場し、前週は欧州ツアーを兼ねてインド洋の島国で行われたモーリシャス・オープンで5位に入った。開催地からはドバイでの乗り換えを含めて17時間の長旅で、11日に帰国。コースには開幕前日の13日に到着したばかりだが「疲れよりも日本では花粉症がひどくて」と笑い飛ばした。

 21歳10カ月22日での優勝となれば、73年のツアー制度施行後では大会最年少記録となる。さらに「メジャーですし(勝てば)5年シードをもらえるので、どんどん海外にも挑戦できる」と“旅人”には優勝すれば得られる複数年シードが大きな魅力だ。あどけない笑顔が似合う21歳が「パットで変な流れにしないように気をつけたい」と残り36ホールを前に表情を引き締めた。 

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2015年5月16日のニュース