隠岐の海 愛は勝つ!平幕唯一5戦全勝、新婚パワーで豪風圧倒

[ 2015年1月16日 05:30 ]

豪風(手前)を押し出しで破り全勝を守った隠岐の海

大相撲初場所5日目

(1月15日 東京・両国国技館)
 大相撲初場所5日目が15日に東京・両国国技館で行われ、5日連続満員御礼のにぎわいの中、東前頭6枚目の隠岐の海が西前頭9枚目の豪風を押し出しで下して、初日から5連勝とした。昨年10月に結婚した元ホープの29歳が新婚パワーで横綱・白鵬と日馬富士とともに全勝を守った。
【5日目取組結果】

 乗っている男は勝負勘もさえる。差すか、突くか。隠岐の海は立ち合いで迷った末に、後者を選択した。頭から当たってきた豪風を両手で突いてはね返すと、引いたところを一気に前に出て押し出し。「迷ったけれど、(選択は)正解だった。差して(組んで上手を取られても)も返せない。紙一重だね」。大関以下でただ一人の全勝力士はベテラン豪風も圧倒。12年秋場所以来14場所ぶりに初日から5連勝とした。

 愛妻の存在が原動力だ。昨年10月、角界きってのイケメン、モテ男は約1年間交際した詩子(うたこ)さん(25)に「最後の恋愛にしたい」とプロポーズして結婚。九州場所後から都内のマンションで2人で新生活を始めた。「生活が規則正しくなった。よく寝てます」。夜遊びすることもなく、10時に就寝。7時30分に起床して、自転車で10分の稽古場に向かう。寿司好きで痛風に悩まされた時期もあったが、栄養士と調理師の資格を持つ詩子さんの栄養バランスの取れたおいしい手料理で体調面も万全。「何でもうまいですよ。特にロールキャベツとトマトスパゲティにはまっている」とのろける。

 05年初場所で、大関・豪栄道らと一緒に初土俵を踏んでからちょうど10年。1メートル89、163キロの恵まれた体で大器として期待されたが、最高位は小結(13年夏、同九州)。伸び悩んできたが、今年は「欲を言えば、関脇になりたい」と意気込む。ここから大事な中盤戦。「勝ちたい気持ちが先行すると勝てないもの。体が硬くなる。これから一日一日です」。結婚して生活が安定した男は勝負への考え方も落ち着いている。

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