美誠 ジュニア初V、女子単準決勝で“相棒”美宇撃破で乗った

[ 2015年1月16日 05:30 ]

第5セット、フォアで攻める伊藤

卓球全日本選手権第4日

(1月15日 東京体育館)
 ジュニアの部女子シングルス準決勝で、ダブルスでコンビを組む14歳同士の伊藤美誠(スターツ)と平野美宇(エリートアカデミー)が対戦し、3―2で伊藤が大接戦を制した。勢いに乗った伊藤は決勝で早田ひな(14=石田ク)をストレートで下して初優勝。混合ダブルスは石川佳純(21=全農)、吉村真晴(21=愛工大)組が4度目の挑戦で初優勝を飾った。

 ペア対決を制したのは美誠だった。伊藤は鋭い打球で平野美を左右に走らせ、最後は無人となった台上に落ち着いて白球を打ち込んだ。「本当に美宇ちゃんは強かった」。昨年12月のワールドツアー・グランドファイナルの女子ダブルスでともに最年少女王に輝いたパートナーとの一戦は互いを知り尽くすだけに接戦となった。

 2―2で迎えた最終ゲーム、伊藤は平野美に7―9とリードを奪われたが、8―9のタイムアウト後にボールがネットインする幸運で同点に追いつき「ラッキーだったけど、少し流れが変わった」。再び点を取り合い、11―12から最後は3連続得点で決着をつけた。

 試合後、ライバルは涙を流した。「あの涙を見て、美宇ちゃんの分まで頑張んなきゃというのが凄くあった」。負けるわけにはいかない。決勝は全国中学大会2連覇でこれまた14歳の早田に気迫のプレーでストレート勝ち。「2連続で同世代と戦うのは精神的にきつかった」としながらも「優勝できてうれしい」と笑顔を見せた。中学1年から3連覇の福原愛(26=ANA)、中学2年から4連覇した石川佳純ら日本トップ選手に肩を並べる勲章を手にした。

 16日は平野美とコンビを組んで、女子ダブルス5回戦で石川、平野早矢香(29=ミキハウス)組と激突する。「ダブルスは初めての対戦。少しでも穴はあるので、そこを攻めていけたらいい。勝ちに行きたい」。今度はライバルと力を合わせてロンドン五輪銀メダルペアに真っ向勝負を挑む。

 ▼早田ひな 全体的に自分の卓球ができなかった。レシーブからの攻めなど足りないものがたくさんある。(14歳対決の決勝に敗れ)

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2015年1月16日のニュース