町田乱れたSP2位発進「ボルドーの街を散策しすぎた」せい!?

[ 2014年11月23日 05:30 ]

フランス杯のSPで2位につけた町田樹(AP)

フィギュアスケートGPシリーズ第5戦フランス杯第1日

(11月21日 フランス・ボルドー)
 第1戦のスケートアメリカに続く優勝を狙う町田樹(24=関大)は、男子ショートプログラム(SP)で88・70点の2位につけた。ソチ五輪銅メダルのデニス・テン(21=カザフスタン)が91・78点でトップ。22日の女子フリーでは、SP8位の今井遥(21=新潟県連盟)が99・98点と伸ばせず、合計154・70点の8位に終わった。エレーナ・ラジオノワ(15=ロシア)がSP首位を守り、今季最高の合計203・92点で優勝した。

 独特の世界観を持つ町田が失速した理由は、やはり独特だった。情感あふれる演技が終盤に差し掛かった時、体に思わぬ異変を感じた。この日の午前中、必勝祈願のため教会に向かい道に迷った。「想定より2倍歩いた。ボルドーの街を散策しすぎたかな」。迷子の影響からかスタミナが切れ、見せ場になるはずだったステップからの3回転ルッツが乱れた。「悔しい。小さなほころびがあった。脚と肺、両方にきちゃって。本当に息も絶え絶えという感じだった」と苦笑いを浮かべた。

 ただ、冒頭で4回転―3回転の連続トーループを決めるなど、調子が悪いわけではない。首位のテンとの3・08点差も十分逆転可能だ。10月のスケートアメリカで優勝しており、今大会で表彰台を確保すれば、12月のファイナル(スペイン・バルセロナ)への進出が決まる。「まだこの位置にいることは幸い。フリーの第9(ベートーベンの「交響曲第9番」)は最後までエネルギッシュに踊らなければ成り立たない。そこはシビアに自分を叱咤(しった)したい」と闘志をかき立てていた。

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2014年11月23日のニュース