片山 ワニ革スパイクで“牙むく”3位浮上!唯一ノーボギー

[ 2014年10月18日 05:30 ]

<日本オープンゴルフ選手権2日目>9番、バーディパットを決め、ギャラリーの声援にこたえる片山晋呉

男子ゴルフツアー日本オープン第2日

(10月17日 千葉県野田市 千葉カントリークラブ梅郷コース=7081ヤード、パー70)
 9位で出た片山晋呉(41=フリー)が4アンダーの66で、通算6アンダー、首位と3打差の3位に浮上した。テンガロンハットに葉巻とクロコダイル素材のゴルフスパイクを絡めた“チョイ悪3点セット”で独特のオーラを漂わせながら、この日、ただ一人ボギーなし。レジェンドに並ぶ大会3勝目へ好位置につけた。68で回ったプラヤド・マークセン(48=タイ)が通算9アンダーに伸ばし首位を守った。
【第2R成績】

 2度のスーパーショットで片山が優勝戦線に浮上した。14番パー4の3打目。残り60ヤードのバンカーからウエッジを握り、スピンが利いた球はピンそば1メートルにピタリ。世界ランク2位のスコットがパワーなら日本を代表する男は技で勝負だ。最大の危機でパーを拾い、インで2つ伸ばすと、第1打をバンカーに入れた最終9番パー4は、112ヤードの2打目を50センチにつけてバーディー。ボギーなしで3位に浮上し「6アンダーはちょうどいい。いい2日間のスタートを切った」と満足げだった。

 テンガロンハットに葉巻をくわえ、楕円(だえん)形のサングラスにも目が行く片山だが、実は足元にこだわりがある。クロコダイル製の特注品で非売品だが、値をつければ「30万円以上」というセレブ仕様。片山によると、輸入された「ワニの開き」を使い、同素材のゴルフスパイクを履くのはメジャー5勝のミケルソン(米国)と葉巻愛好家のヒメネス(スペイン)だけ。「優越感」に浸れると打ち明ける逸品は「機能性」こそないが、気持ちが高まるレア・アイテムだ。

 歴代王者が集う開幕前日(15日)のチャンピオンズ・ディナー。大会4勝の中嶋常幸が2勝の尾崎直道と「ジャパンオープンはもう一度勝ちたい」と語っていた。自身も05、08年に制したが「ああいう人がそこまでの思いで臨む大会で、優勝争いすることは大事」とあらためて大会の重みを実感。そして「僕一人くらいはそういう気持ちで戦わないと」とモチベーションは高まっている。

 今季は首などを故障。5月以降は右手人さし指と親指に「しびれ」が残っているが、タイトルに近づく中、弱音は吐けない。「日本オープンだけは獲りたい。勝っていると余計に思う」。大会3勝目となれば、往年の名手である中村寅吉と小野光一に並ぶ快挙。レジェンドの仲間入りを果たす日は近づいている。 

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