みなみ 金へ2差4位発進、おにぎりなくても踏ん張った

[ 2014年9月26日 05:30 ]

おにぎりの代わりにパンを食べ終え気合十分の勝みなみ

アジア大会第1日

(9月25日 韓国・仁川 ドリームパークCC 女子=6500ヤード、男子=7032ヤード、いずれもパー72)
 4日間72ホールのストローク戦で行われるゴルフ女子個人戦で、勝みなみ(16=鹿児島高)が金メダルに向けて好スタートを切った。6バーディー、3ボギーの69で回り、首位のタイ選手と2打差の4位。インスタートで後半に3連続ボギーを叩いたが、直後の8番のバーディーで踏みとどまった。松原由美(15=大院大高)と岡山絵里(18=大商大高)は73で13位。3人のうち上位2人の合計スコアで争う団体戦は142で首位のタイと7打差の5位と出遅れた。

 勝の頭の中に流れていたメロディーが途切れた。最近のラウンド中のBGMは6人組ガールズグループ「フェアリーズ」の最新曲。しかし、後半途中からそれを口ずさむ余裕もないほど苦しい展開がやってきた。

 「前半は力まずスムーズにスイングできた。後半はそれができずに悩んだ」。ボギーなしの4バーディーだった前半から一転、1・5メートルのパーパットを外した5番の初ボギーで流れが変わった。「あれで気持ちが沈んで、集中力が切れてしまった」。6番パー4ではディボットからの2打目を「打てると思ったけど力んだ」とグリーンを大きくショート。さらに7番もミスを重ねて3連続ボギーを叩いた。

 「(韓国では)おにぎりがないので…」とラウンド中はパンを食べてのエネルギー補給だった。韓国ならおにぎりはコンビニで簡単に買えるが、コースと選手村を往復するだけの勝には入手するすべがなかった様子。いつもの“おにぎりチャージ”が出せない分は何とか別の方法で切り替えた。3連続ボギー直後の8番パー3で新しいボールに交換。「気持ちを入れ直した」とピンまで159ヤードを6Iで1メートルにつけるバーディーで悪い流れを断ち切った。

 夏場は炎天下での試合が続き、今月上旬には日本開催の世界アマもあった。女子代表の内田知子監督は「少し痩せていたので、お母さんにとにかくいっぱい食べさせてくださいと伝えた」と地元に送り返したという。その間には高校の体育祭があり、勝は学級対抗リレーなどに参加。地元で英気を養ったおかげで「少しふっくらして戻ってきた」(内田監督)。「世界アマと違って日本を応援するギャラリーもいない。ちょっと悲しいなと思った」。プロツアーの大舞台を踏んできた16歳は国際総合大会の緊張感とも無縁。金メダルを目指して残り3日間を戦い続ける。

 ▽女子個人第1日成績(6500ヤード、パー72)(4)勝みなみ(鹿児島高)69(37、32)(13)岡山絵里(大阪・大商大高)73(37、36)(13)松原由美(大阪・大院大高)73(37、36)

 ▽女子団体第1日成績 (1)タイ135(2)韓国138(3)フィリピン139(5)日本(勝、松原、岡山)142 (3人中上位2人のスコアによる)

 ▽男子個人第1日成績 (9)長谷川祥平(大阪学院大)70(36、34)(20)小西健太(東北福祉大)71(36、35)(20)小浦和也(専大)71(35、36)(50)小木曽喬(福井工大福井高)77(37、40)

 ▽男子団体第1日成績 (1)台湾205(1)韓国205(3)タイ208(7)日本(長谷川、小西、小浦、小木曽)212(4人中上位3人のスコアによる)

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