佐伯 大学後輩“松山パット”で首位、広島魂「頑張らないと」

[ 2014年8月9日 05:30 ]

15番、新垣結衣の看板を背にティーショットを放つ佐伯

女子ゴルフツアー meijiカップ第1日

(8月8日 北海道北広島市 札幌国際カントリークラブ島松コース=6473ヤード、パー72)
 佐伯三貴(29=日立アプライアンス)が7バーディー、2ボギーの5アンダー、67で回り、首位発進した。松山英樹からヒントを得た新しいスタイルのパッティングでバーディーを量産した。7月下旬の最終プロテストに合格し、この大会がプロデビュー戦となる堀琴音(18=フリー)、柏原明日架(18=フリー)は1オーバーの53位、山田成美(24=東広野GC)は5オーバーの91位だった。
【第1R成績】

 スタートの1番で10メートルのバーディーパットをねじ込んで波に乗った。佐伯は2番で1・5メートル、3番で3メートルを入れて3連続バーディー。その後もチャンスを次々とものにした。圧巻は15番だ。ピン手前につけると、18メートルのスライスラインを絶妙の距離感で沈めてみせた。

 「パットが良かった。チャンスはほぼ決まったし、嫌なパーパットも入ってくれた。久しぶりにスカッとした」と満足そうに笑った。

 もともとパットの名手。平均パット数は08、09年が2位。プロデビューした07年から6年連続トップ10をキープしていた。ところが昨季は11位で、今季も前戦まで1・8252で47位に低迷。「芯でヒットはしているけどラインに乗せることができない。フックが入る時はスライスが入らなかったり」と悩んでいた。

 復調のヒントをくれたのは東北福祉大の後輩だ。7月の全英オープンのテレビ中継で見た松山のスタイルを取り入れた。「脇をピタッと付け(体を)前傾して打つのをまねしたら入った」と好感触が得られたので続けている。この日は最少タイの23パット。「“ありがとう”とメールを送りたい。でも1日だけだから、もうちょっとたってからにしよう」と笑った。

 特別な決意を胸に臨んだ。8月6日は69年前、広島に原爆が投下された日。「広島出身の私には特別な思いがある。学校の授業でも原爆のことを教えられるから」と話す佐伯は、ダイヤモンドで「Peace(平和)」の文字をあしらったティファニー社製のプラチナのネックレスを着けてプレー。5月のリゾートトラスト・レディース以来の首位発進につなげた。

 「カープもサンフレッチェも頑張っているので私も頑張らないと」。昨年4月のフジサンケイ・レディース以来のツアー8勝目へ、気合を入れた。

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