男子初の派遣見送りも 不振の100キロ級、世界柔道で

[ 2014年4月4日 20:45 ]

 全日本柔道連盟の斉藤仁強化委員長は4日、不振が続く男子100キロ級について8月の世界選手権(ロシア)に代表を派遣しない案が浮上していると明らかにした。日本男子の代表枠返上は五輪、世界選手権を通じて例がない。29日の全日本選手権後に最終判断する。

 斉藤委員長は「海外での成績があまりにも劣っている。監督もコーチも非常事態と承知し、あえて出さずに計画性をもって鍛えようという考えもある」と述べた。この階級は昨年の世界選手権で小野卓志(了徳寺学園職)が3位決定戦で敗れ、小野ら4人を派遣した今年2月の欧州遠征3大会では3位が1人。世界ランキングの日本勢最高は32位と低迷している。

 世界選手権で派遣を見送れば、ほかの男子6階級のうち3階級に代表2人を出すことができる。2000年シドニー五輪100キロ級で金メダルを獲得した男子の井上康生監督は「どうしたら2年後の五輪で勝てるかと考えた上では(派遣見送りも)あり得る。苦渋の決断となる」と語った。

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2014年4月4日のニュース