bjジュニアユース杯V榛原中 トルコ遠征敗戦も収穫

[ 2014年4月4日 05:30 ]

ガラタサライ戦で奮闘する榛原中のダシルバ

 昨年末のバスケットボールbjリーグジュニアユース杯決勝大会の男子優勝チーム・榛原中が2日(日本時間3日未明)、遠征先のトルコ共和国でガラタサライのジュニアチームと親善試合対戦。57―87で敗れた。

 大敗にもエースのダシルバ・ヒサシ(3年)の表情はすがすがしかった。「日本には絶対いないチーム。世界にはデカい選手がたくさんいるんだなと。良い経験になりました」と今までになかった感情も覚えた。

 相手先発は平均身長1メートル85を超え、2メートル台の選手もいた。リバウンドや守備では日本で圧倒してきたプレーが通用しない。ボールの奪い合いでもはじき飛ばされ、身長とパワーの差を痛感した。相手は1905年からの歴史を誇る名門。昨年度は国内リーグを制し、対戦したチームより1年上の世代は欧州王者に輝いた。世界の強豪に挑み、その力を体感した。

 だが、持てる力も見せた。チームがダシルバ中心の攻撃を組み立て、エースは堂々の22得点。スピード感ある突破も披露した。相手コーチも「彼は状況や対戦相手を観察し、効果的なプレーを選択できる」と評価。チームを指揮したbjリーグアカデミーの東英樹ヘッドコーチは「非常に優れた選手であることを示せた」と振り返る。

 ダシルバは「1対1は案外抜けるなとも思いました」と声を弾ませた。夢は米国NBA。大敗してもすがすがしかったのは、世界の広さを知ったから。海を渡った若武者のトルコ遠征は、輝く未来への航路の途中にしかすぎない。

 ≪協会を表敬訪問≫遠征チームはこの日、bjリーグ河内コミッショナーとともにトルコバスケットボール協会を表敬訪問した。洗練されたデザインの協会ビルや併設の1万1500人収容のアリーナを見学し、同国のバスケ人気を強く実感。最後は河守主将、ダシルバ、伊藤が協会公式サイトの動画用の取材を受けた。テレビカメラを向けられた伊藤は「緊張しました」と苦笑いだった。

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