猪瀬知事 釈明追われる 失言めぐり会見1時間超「同じ質問やめて」

[ 2013年5月2日 19:57 ]

記者会見で、自身の失言をめぐり釈明を繰り返す東京都の猪瀬直樹知事=2日午後、東京都庁

 東京都の猪瀬直樹知事が2020年夏季五輪招致のライバル、イスタンブール(トルコ)を批判する趣旨の発言をしたことをめぐり、2日の記者会見で質問が相次ぎ、知事は「トルコは好きな国」などと釈明に追われた。発言に絡む短文投稿サイト「ツイッター」のつぶやきにも質問が及び、会見は1時間を超えた。

 知事は「不適切な表現についてはおわびを申し上げた。IOC(国際オリンピック委員会)もそれでオーケーと言っている」と強調。「IOCの行動規範を順守しながら東京の良さをどう説明するか。方向性がよく分かった」と力説した。

 だが「誰への謝罪か」との質問に「IOCにまず説明しないといけない」と述べる一方、トルコへの謝罪の意図があったかは明確にしないまま。

 4月30日の謝罪後にツイッターで「今回の件で誰が敵か味方か、よくわかったのは収穫でした」とつぶやいた真意を問われると「フォロワー(読者)の中には背景を知らずにいろいろと言う人がいる」と弁明に躍起だった。

 また知事は、副知事だった昨年8月、ツイッターでイスタンブールについて「シリア内戦など不利な条件」と弱みを指摘するなど、IOCが禁止する他都市批判を書き込み、その後、削除していたことを認めた。

 書き込みが適切だったかどうか再三、詰め寄られると「五輪を招致したいと思っているのか」と逆質問も。「もう過去の話。これからの発言には僕も注意する」と答えるのがやっとだった。

 不機嫌そうに「同じ質問はやめてほしい」と話し、会見を打ち切ろうとする場面もあった。

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2013年5月2日のニュース