石川遼“タナボタ”ギリギリ70位で今季初予選通過

[ 2013年2月17日 06:00 ]

第2ラウンドを終え、通算2オーバーの70位でぎりぎりの予選通過を果たした石川遼

USPGAツアー・ノーザントラスト・オープン第2日

(2月15日 米カリフォルニア州パシフィックパリセーズ リビエラCC=7349ヤード、パー71)
 第1ラウンドの残りと第2ラウンドを行い、第1ラウンド48位だった石川遼(21=フリー)は2バーディー、4ボギーの73とスコアを落としたが、通算2オーバー、144で予選通過ラインの70位に入った。今季4戦目で初めて決勝ラウンド進出を決めた。65で回った11年の日本ツアー賞金王、ベ・サンムン(韓国)とフレデリク・ヤコブソン(スウェーデン)が通算9アンダーで首位に立った。

 パーセーブなら今季初の決勝ラウンド進出が確実だった最終18番。1・5メートルのパーパットがカップに蹴られ、石川は予選落ちとなる71位に転落した。ホールアウト後は無言のまま駐車場へと向かい、顔面を紅潮させてどこか遠くを見るようにぼう然と路肩に座り込んだ。いかなる状況でもプレー後には報道陣への対応をしてきたエリートが、悔しさのあまり初めて無言で会場を去った。

 “タナボタ”による予選通過が決まったのはその直後だった。最終組のR・ストレブが18番でダブルボギーを叩いたことで石川の順位が1つ繰り上がり、今季米ツアー4戦目にして初の予選通過となった。石川は帰宅後に関係者を通じて「なんとか決勝ラウンドに残れたので、あす以降はスコアを伸ばして1つでも上位に行けるように頑張ります」とコメントした。

 18番だけでなく短いパットが入らなかった。2番で1メートルを外してボギーが先行。スコアを伸ばしたかった11番パー5は2オンに成功したが、60センチを沈められずにパー。12番も数十センチのパットを外した。「ショットの調子はここ4戦で非常に手応えがありました。ただし11番の3パットから自分で流れを断ち切ってしまい悔いの残るラウンドでした」と振り返った。

 この日は70位までの79人が予選通過となったため、ツアー規定により3日目のホールアウト後の70位までが最終日に進出できる。気の抜けないラウンドが続くが「悔しさ」という最高の経験を持ち帰った21歳が、どん底からチャージをかける。

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2013年2月17日のニュース