藍 今季初優勝に王手!ノーボギーで単独首位浮上

[ 2011年7月24日 06:00 ]

<エビアンマスターズ・第3日>3番、笑顔でグリーンへ向かう宮里藍

USLPGAツアーエビアン・マスターズ第3日

(7月23日 フランス・エビアン、エビアン・マスターズGC=6345ヤード、パー72)
 宮里藍(26=サントリー)が今季初優勝に王手をかけた。1打差の2位からスタートしてボギーなしの67。通算13アンダーで単独首位に浮上した。通算9アンダーの単独トップで予選を突破した佐伯三貴(26=日立アプライアンス)は3バーディー、1ボギーの70で回って通算11アンダー。首位と2打差の2位から最終日の逆転優勝に懸ける。宮里美香(21=NTTぷらら)は68で回り、通算9アンダーで8位につけた。

 単独首位に立ち、今季初優勝へと近づいた。その気持ちの高ぶりを鎮めるかのように、ラウンドを振り返る宮里は一つ一つの言葉にしっかりと力を込めた。

 「いい緊張感で回れた。終盤はスコアの状況も分かっていたけど、一つでも多くのバーディーを取れるようにと集中していた。焦る気持ちはなかった」

 10番までに4バーディーを奪って首位に立った。同組のルイスもスコアを伸ばして競り合いとなっても、相手に気をとらわれずに自分のプレーに集中した。12番パー4ではバンカーから2・5メートルの距離を残したが、このパットをねじ込んでパーセーブ。グリーン右の難しいラフに外した14番パー3もしのいで、ノーボギーで切り抜けた。

 ティーショットは1番以外はすべてフェアウエー。最終18番は左に曲げたが、木に当たって戻ってくるラッキーも生かした。「ピン位置が難しいホールもあったし、狙えるところは狙って、難しいところは極力グリーンの真ん中を狙った」と安定したショットとメリハリをつけたコースマネジメントが首位浮上の原動力となった。

 2日目から合流したコーチの父・優氏(65)も技術面には太鼓判を押す。「ショットはいい状態に戻った。今まで脇が開いたり、グリップが緩んでいたパターも良くなった。メカニカル的に悪いところはない」。前半戦の不振を抜け出したところに絶好のVチャンスが到来した。

 宮里が最終日を首位で迎えるのは、優勝した昨年8月のセーフウェー・クラシック以来約1年ぶりになる。昨年は最終日を首位でスタートした3試合はすべて優勝しておりV率は100%。得意とする“逃げ切り”の形にもってきた。

 「このコースで2打差はあってないようなもの。最終組のプレッシャーの中でどれだけ自分をコントロールできるか。状態はいいので油断せずにやっていきたい」。2年前には悲願の米ツアー初優勝を手にした思い出の大会。あれから積み重ねた経験と自信が宮里にはある。

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2011年7月24日のニュース