白鵬止まった…「悔いはない」も「まあ、人間だから」

[ 2011年7月24日 06:00 ]

白鵬(右)を寄り切りで撃破し優勝そ決めた日馬富士

大相撲名古屋場所14日目

(7月23日 愛知県体育館)
 ついに白鵬の連覇が止まった。全勝の日馬富士戦に敗れて賜杯を譲ることになり、朝青龍と並ぶ最多タイの7連覇でストップ。「強い方が賜杯を抱くわけですから悔いはないです」と絞り出した。優勝を逃すのは昨年1月の初場所以来。現実を受け止め、帰り際には「まあ、人間だから。これが今の自分の力」と肩を落としてつぶやいた。

 場所前から予兆はあった。東北の被災地慰問や観光大使を務める北海道滝川市訪問などで多忙を極め、技量審査場所後から6月下旬に名古屋入りするまでに行った稽古は1回だけ。名古屋入り後も「稽古は量じゃない。どれだけ質を高められるか」と言い、これまでは4、5回は行っていた出稽古を2回にとどめるなどマイペース調整したが現実は甘くなかった。

 場所2日前には急きょ伊勢神宮奉納土俵入りが組まれた。「それは理由にできない」と強がったが、体にはきしみが生じていた。宿舎近くにある大西整骨院の大西純一院長(40)を自室に呼び寄せてマッサージを受けるなど実は必死に調整していた。

 秋場所で日馬富士が綱獲りに挑むことについては「その時に心と体と技がかみ合えば、できないことはないんじゃない」と余裕を見せたが、ショックの色が垣間見えた。以前から「もう一人横綱が欲しい」と話していたが、危機感が生まれたことは確かだ。

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2011年7月24日のニュース