区間新連発!佛教大、大会新で初優勝

[ 2009年12月24日 06:00 ]

悲願の初優勝を果たし、満面の笑みでゴールテープを切る佛教大アンカー・西原

 スポニチ後援・第7回全日本大学女子選抜駅伝(茨城・つくば中央公園スタート、筑波大陸上競技場ゴールの6区間、30・67キロ)が23日に行われ、佛教大が立命大の牙城を崩した。2位でタスキを受けた3区の吉本ひかり(2年)がトップの立命大をかわし、首位に立った佛教大は4、5区が区間新を連発して差を広げ、初優勝を飾った。1時間37分35秒は昨年に立命大がマークした大会記録を58秒も更新する大会新。第1回大会以来、6連覇してきた立命大をついに破り、10月の全日本大学女子駅伝に続く2冠を達成した。

 初優勝でも佛教大の選手に涙はなかった。右太腿痛で1カ月、満足な練習をできなかったアンカーのエース西原が、笑顔で競技場に戻ってくる。10月の全日本で2分47秒も大会記録を更新し、立命大の4連覇を阻んで初優勝。大本命そのままの強さでゴールに入った。
 森川監督が振り返る。「去年の3秒差で大きな壁が小さくなった」。立命大が6連覇した昨年のこの大会。3秒差の敗北は、創部10年目のチームには手応えになった。全日本で女王を下すと「2本勝って初めて日本一」と鼓舞してきた。
 立役者は3区の吉本だった。1区の森唯主将が1位でつなぎ、2区の森知は立命大に2秒差の2位に食らいついた。「とにかく追い付こう」。中間点付近でトップに立った。「ロンドンの星」小島一恵(立命大)の区間記録に3秒差に迫る快走で35秒差をつけた。
 先月の国際千葉駅伝で北京五輪女子マラソン銀のヌデレバ(ケニア)を抜き去った期待の新星。節制を覚え、体重を6キロ落とした途端に頭角を現したホープは「小島さんに3秒差が悔しい。来年は区間新を」。まだ2年生の吉本の存在が、佛教大時代の到来を予感させた。

 ◆吉本 ひかり(よしもと・ひかり)1990年(平2)1月14日、熊本・美里町生まれの19歳。中学から陸上を始め、熊本信愛女学院入学と同時に熊本市内の陸上部監督宅に下宿。高校2、3年でインターハイ3000メートルに出場したが予選落ち。2年時は高校駅伝で1区を走り、区間11位だった。幼稚園の先生を目指して教育学部に在籍するが「将来はマラソンを」と路線変更。1メートル58、43キロ。

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2009年12月24日のニュース