実力選手が相次いで離脱…事故多発にFISも危機感

[ 2009年12月24日 14:59 ]

 アルペンスキーのワールドカップ(W杯)で、シーズン序盤からレース中の負傷事故が重なっている。スター選手の相次ぐ離脱に危機感を抱いた国際スキー連盟(FIS)は、選手やコーチと臨時会合を開くなど解決策を探ろうと必死だ。

 今月上旬、米コロラド州での男子大回転で、昨季回転種目別優勝のジャンバプティスト・グランジェ(フランス)が右ひざ靱帯を断裂。来年のバンクーバー冬季五輪で金メダルの有力候補だった25歳は、出場が絶望となった。
 その後もフランスで、昨季総合4位のイビツァ・コステリッツ(クロアチア)が右ひざ半月板を痛め、女子では世界選手権スーパー大回転2位のマリー・マルシャンアルビエ(フランス)らが転倒して大けがした。
 FISは数年前に「負傷監視システム」を導入して競技中のデータを集め、頻度の高いけがや特定の種目と負傷の相互関係について調べてきた。女子チーフレースディレクターのアトレ・スコールダル氏は「進行中のプロジェクトで、今はデータ集積から分析の段階に入った」と説明する。
 選手側は、より早い対応を求める。最近のFIS会合に出席したマッシミリアノ・ブラルドネ(イタリア)は「現状では会場によって異なるコース整備の仕方を統一すれば選手はやりやすい」と訴えた。(共同)

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2009年12月24日のニュース