遼くん リーとの日米最強10代対決へ

[ 2009年4月7日 06:00 ]

パッティングの練習中に笑顔を見せる石川遼

 オーガスタで10代バトルが熱い火花を散らす。マスターズ(9~12日、オーガスタ・ナショナルGC、ジョージア州)に向けて5日も練習ラウンドを行った石川遼(17=パナソニック)は、開幕前日のパー3コンテストにエントリー。自分と同じ10代の注目選手、ダニー・リー(18=ニュージーランド)を同組に“指名”した。グレグ・ノーマン(54=オーストラリア)と回る6日の練習ラウンドでも、リーと一緒にプレーすることになった。

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 マスターズの選手登録を済ませるのと一緒に、石川はパー3コンテストへのエントリーも行った。同コンテストは会場の敷地内にある9ホールのショートコースを使用して行うイベントで、子供や友人をキャディーにするなどお祭り的要素が濃いのが特徴。希望する選手だけが出場し、ペアリングやスタート時間はスタート表に沿って各選手が自由に決められる。スタート表にダニー・リーの名前を見つけた石川は、迷わずその横に自分の名前を書き込んだ。
 リーは18歳のアマチュアで、前年の全米アマ優勝で出場資格を得た。同大会では18歳32日で優勝し、タイガー・ウッズの最年少優勝記録(18歳242日)を大幅に更新。2月には欧州ツアーのジョニー・ウォーカー・クラシックで同ツアー最年少優勝を果たした。今大会後にプロ転向する予定で、将来を嘱望されている新星だ。
 石川は前日の4日にコースで初めてリーと対面し、あいさつ。この日も10番でリーのティーショットを観察した。パー3コンテストでは妹の葉子ちゃん(12)をキャディーにするなど楽しむつもりでいるが、その一方で「凄い切れ味のスイングで一緒に回りたいなと思ってた」とリーとの同組は真剣そのものだ。
 石川とリーの2人はノーマンからそろって練習ラウンドの誘いを受けた。10月に行われる米国チームと世界選抜チーム(欧州を除く)の対抗戦「プレジデンツカップ」で、世界選抜の主将を務めるのがノーマン。主将推薦枠で若手の代表抜てきも考えており、2人のプレーを直接見定めようという意図がある。“御前試合”でお眼鏡にかなえば石川の世界選抜入りも見えてくる。
 「将来一緒に戦えるように頑張りたい」と話す石川と同様に、リーも「リョウ・イシカワは17歳なのに世界ランク100位以内に入ってる。これからどんどん戦っていくことになると思う。仲良くなれればいいね」と歓迎した。今大会には米ツアーでブレーク中のロリー・マキロイ(19=英国)も出場するため、“10代トリオ”は注目の的。まずは、日本と欧州のツアー最年少優勝記録を保持する2人が熱い前哨戦を繰り広げる。

 ◆ダニー・リー 1990年7月24日、韓国・仁川生まれの18歳。8歳でニュージーランドに移住。昨年8月の全米アマで18歳32日の大会最年少V。今年2月のジョニー・ウォーカー・クラシックは18歳213日で欧州ツアー最年少V。1メートル83、76キロ。

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2009年4月7日のニュース