首位競演!佐伯米出場権獲りへ離れ業進撃

[ 2008年11月8日 06:00 ]

佐伯三貴の豪快ショット

 スポニチ主催のUSLPGAツアー、ミズノクラシックは7日、三重県志摩市の近鉄賢島カンツリークラブ(6506ヤード、パー72)で開幕した。佐伯三貴(24=日立アプライアンス)が6バーディー、1ボギーの5アンダー、67で首位に立ち、今季初勝利と米ツアー出場権獲得へ向けて好発進した。2週連続優勝を狙う今大会のホステスプロ服部真夕(20=INAX)も67で佐伯と並んで首位。佐伯と同じく米ツアー挑戦を狙う大山志保(31=オンワード樫山)は首位に2打差の5位につけた。

【ミズノ特集
第1R成績


 夢の実現へ最高のスタートを切った。インから出た佐伯は4番でバーディーを奪い、3アンダーとすると、続く5番からは2連続チップインバーディーの“離れ業”をやってのけた。5番パー3では第1打がグリーンをオーバーしたが「入る予感がした」とピンを抜き、5メートルの距離をSWで沈めた。続く6番でもグリーン左のラフからSWで7メートルを直接入れた。「2度目はたまたま」と話したが、幸運も手伝っての首位発進に笑顔を見せた。
 「ここで勝たなきゃいけないというのはない。でも、この試合で勝てればラッキーですよね」。佐伯は来季の米ツアー挑戦をかけて12月の最終予選会に出場する予定。しかし、日米両ツアーを兼ねる今大会に勝てば、その時点で米ツアーの出場権を獲得。モチベーションはどの試合よりも高い。
 リベンジの思いが米ツアーへと佐伯を駆り立てた。全英女子オープン(7月31日~8月3日)で佐伯は今季前半の不調を象徴するかのように2日間で5オーバーと崩れ、111位で予選落ちした。だが、その大会で日本ツアーでも活躍する韓国の申智愛が優勝。不動や宮里も好成績を収めた。この屈辱が根っからの負けず嫌いに火をつけた。帰国直後にはもう9月の米女子ツアーの1次予選会受験を決めたという。
 全英女子オープン後からは江連コーチに指導も仰いだ。それまでの坂詰コーチにはマンツーマンで指導を受けていたが、多くのプロ選手を抱える江連コーチには付きっきりで見てもらう時間はない。それが逆に自分でスイングを考え、突き詰めることにつながった。寺岡マネジャーも「選手として意識が変わりましたよね」と勢いでルーキーイヤーに1勝した昨年からの成長を感じている。
 まだ初日を終えただけとあって佐伯に油断はない。「きょうはラッキーも多かった。3日間60台で回れれば。自分のゴルフをやって結果が後からついてくればいい」。ラッキーはそうは続かない。実力で勝ってこそ、米ツアーへの自信も深まる。

 ▼優勝シード ミズノクラシックに優勝した日本ツアーメンバーには09年の米ツアー出場資格が与えられる。また、宮里藍、上田桃子ら米ツアーメンバーは優勝した場合には09年から11年までのシードが与えられる。また、今大会の優勝者は翌週の米ツアー「オチョア招待」にも出場が可能となる。

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2008年11月8日のニュース