宮本“KY”優勝で2位のリベンジ

[ 2008年4月21日 06:00 ]

逆転で優勝した宮本勝昌はカップを手に笑顔を見せる

 男子ゴルフツアーの東建ホームメイト・カップ最終日、大勢のギャラリーに囲まれた選手会長・宮本の優勝スピーチがさえた。「皆さん、僕を見に来たんじゃないでしょうが、プロはそんなに甘くないぞ、と。勝ったから言えるんですけど」。笑いを誘っておきながら、自らも豪快に笑った。

 石川と手嶋が並んで首位に立った前日。「遼ちゃんが勝った方がいいんじゃない。手嶋さんに“空気読めよ”って言います」と冗談を飛ばしていた。ところが、3打差4位でスタートしたこの日は前半で3バーディー。後半も17番でバーディーを奪い、直後の最終18番でも6メートルのバーディーパットを沈めて抜け出し、片山晋呉以来7年ぶりの選手会長優勝を飾った。
 「手嶋さんと一騎打ちになってから空気を読めなくなっちゃった」とKY(空気を読めない)優勝に苦笑いしたが、これでリベンジも果たした。石川が最年少優勝を果たした昨年のマンシングウェアKBSでは1打差2位に敗れ、アマチュアの石川に代わり優勝賞金2000万円を獲得。ブログには批判コメントが集中した。それだけに、2回も敗れるわけにはいかなかった。
 今年から選手会長に就任。各所へのあいさつ回りなどで、練習時間は減った。その分、埋まったギャラリースタンド、声援が飛び交う光景に「プロゴルファーをやっていてつくづく良かった」と感激した。石川の優勝で生まれた男子ゴルフ界の活気。その流れに乗った新選手会長が自ら、最高の開幕戦を演出した。

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2008年4月21日のニュース