長野 聖火リレーの出発地決定

[ 2008年4月21日 11:52 ]

 26日に長野市で行われる北京五輪聖火リレーの出発地を善光寺が辞退したことを受け、市実行委員会は21日、代わりの出発地を善光寺近くの長野県勤労者福祉センター跡地に決定した。出発式の所要時間は30分から15分に短縮。23日午後に、リレーの主な走者順を発表する。

 センター跡地に決めた理由について市実行委は(1)ルート変更を最小限にできる(2)市有地なので手続きが簡単(3)出発式開催のための十分な広さがある――と説明した。
 一方、チベットの人権改善を訴える市民団体「チベット問題を考える長野の会」は21日、聖火リレー直前の26日早朝に善光寺でチベット暴動の死者を追悼する法要を行うと発表した。判明している死者の名前を読み上げ、対立のない平和な世界の実現を祈る。
 法要は、チベット人を支援する国際組織「スチューデンツ・フォー・ア・フリー・チベット(SFT)」日本支部と同会の共催。3人の善光寺住職を含む僧侶有志グループや、約30人の在日チベット人らも参加する。
 リレーの出発地となるセンター跡地は、現在更地。長野地裁などのある官庁街に位置し、善光寺本堂からは直線で南西に約800メートルの距離にある。聖火リレー全体の距離は善光寺出発の場合より233メートル延長される。
 出発式の時間短縮に関しては、当初計画していたアトラクションの取りやめを検討。全戸配布を予定していた聖火リレーをアピールするためのリーフレット7万5000枚の配布も中止する。
 善光寺は18日、文化財や信者の安全、チベット暴動で仏教者が弾圧されたことなどを理由として市実行委事務局に出発地の辞退を申し入れた。

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2008年4月21日のニュース