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日本フットボールリーグ(JFL) 特別大会での“サッカーを面白くする工夫”に期待

[ 2026年3月31日 10:30 ]

JFLのロゴ
Photo By スポニチ

 【大西純一の真相・深層】日本フットボールリーグ(JFL)で注目のトライアルが行われている。Jリーグと同様に今年から8月開幕に移行するため、100年構想リーグと同じような特別大会JFLカップが行われているが、90分勝利の勝ち点を4にしたのだ。

 16チームを東西2ブロックに分けて1回戦総当たりで対戦し、1位同士がホーム&アウェーで決勝、2位同士が3位決定戦を行う。90分間で同点の場合は、PK戦を行うのは100年構想リーグと同じ。違うのは勝ち点で、PK勝ち2、PK負け1、90分負け0はJリーグと同じだが、90分勝ちは4。PK勝ちと90分勝ちに勝ち点2の差を付け、90分勝ちすれば、どんどん勝ち点が積み上がる仕組みだ。

 JFLの加藤理事長は「90分勝ちの価値を重くした」と説明する。1次リーグが7試合と少なく、同点の場合、PK戦が採用されたことから、「90分で勝つことを目指してやってもらう。それと、勝ち点差が開いていても、連勝(90分勝ち)すると差が縮まる」。実際、今季リーグ戦ではリードされているチームが終盤に猛反撃したり、リードしているチームが逃げ切ろうと必死に守るところはスタンドを盛り上げ、試合を面白くしている。

 では、現場はどう捉えているか。ラインメール青森の原崎監督は「試合数が少ないし、PKで勝っても、90分勝ちしたチームには勝ち点で離されてしまう。90分でどう勝つかと選手にも伝えている」と話す。開幕戦でクリアソン新宿にPK勝ち、第2戦で横河武蔵野FCに90分勝ちしたが、2試合とも90分勝ちしているアスルクラロ沼津が勝ち点8でトップ、ラインメール青森は勝ち点6で2位だが、2差付けられている。90分勝ちが3なら差は1だ。

 戦術や選手起用が変わることはないだろうが、「何とか90分で勝とう」という意識が強く求められる。そして、自然と攻守にアグレッシブになる。リーグ戦の終盤になれば、より効果が出る可能性がある。

 勝ち点は、かつては勝利2、引き分け1、負け0だった。2引き分けて1勝なので、「引き分けでもいい」という消極的な戦い方も出てきたことから、80年代に入って「90分勝ちの価値を上げよう」という声が上がり、勝利3が推奨されるようになった。W杯では94年米国大会から採用されたが、日本リーグでは89~90年シーズンから勝利3に。93年開幕のJリーグも、当初はVゴール方式の延長戦やPK戦があったことから、90分勝ち3、延長戦勝利2、PK戦勝利1、負け0とするなど、サッカーを面白くする工夫だった。他競技でも勝利4、引き分け1を採用しているケースもあるし、得点数などに応じてボーナス勝ち点を与えることもある。いずれにしろ、勝ち点を工夫することで、サッカーが少し変わる可能性がある。

 JFLカップはまだ2試合、最終的にどういう効果が出るかわからない。いまのところ、26~27シーズンで採用の予定はないようだが、面白いことにはどんどんチャレンジしてほしいものだ。

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