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【なでしこリーグ】海堀理事長インタビュー「魅力を届けていくことで文化として根付いていく」

[ 2025年11月12日 12:00 ]

なでしこリーグ理事長の海堀あゆみ氏
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 今年4月、なでしこリーグの理事長に2011年W杯優勝メンバーの海堀あゆみ氏(39)が就任した。就任1年目のシーズンを終え、どのような手応えを感じたのか。海堀理事長に聞いた。

 ――理事長として最初のシーズンが終了した
 「1部では名古屋が初優勝、2部ではVONDS市原FCレディースが初参戦で優勝。毎年どこのチームが勝つか分からない展開が続いていて、全体の競技力が上がっていると感じます。育成や地域との連携を大切にしているクラブが結果を出しているのも印象的でした」

 ――クラブの地域との関わりについては
 「どのクラブも地域と共に歩んでいて、アカデミーの子どもたちが選手に憧れる姿を見ると、自然に憧れの連鎖が生まれ未来に繋がっていくと感じました」

 ――視察した中で印象に残っていることは
「アカデミーの選手や子どもたちが試合会場に来ている姿が印象的でした。会場では試合だけでなく、サッカー教室や地域の方々、子どもたちの発表の場もあり、自然にクラブや地域と関われる仕組みが整っています。各クラブが地域のニーズに応え、共に地域を盛り上げている姿もとても素晴らしいと感じました。こうした取り組みが、サッカーを通じて地域や子どもたちの未来を豊かにしていく力になるのだと改めて感じました」

 ――リーグでサッカークリニックも行っている
「プレナス様と一緒に、サッカー教室とあわせて食育も行っています。選手が講師として参加することで、子どもたちや保護者の方が食の大切さを学べる貴重な機会になっています。サッカーを通してスポーツと食の楽しさを学べる、この取り組みは心と体の成長につながる活動だと感じています」

 ――特に力を入れたことは
 「この一年は、なでしこリーグをより深く知る一年だったと思います。なでしこリーグの魅力を改めて確認し、クラブや選手が地域に根ざして活動している姿を間近で見て、その存在の大きさを実感しました」

 ――日本代表で世界一を経験したことは、理事長としての活動にどう影響しているか
「サッカーに育ててもらった思いが強く、現場との信頼関係は自分の大きな強みだと思っています。世界一の経験も活かしつつ、代表とリーグは別ものだと改めて感じています。チームや選手が地域や社会で輝くことを大切にしながら、皆さんと共に盛り上げていきたいです」

 ――どんな姿勢でリーグ運営に取り組んでいるか
 「リーグ運営もサッカーと同じで、一人ではできません。地域や普及を大切にしながら、なでしこリーグの魅力を届け、仲間を増やしていきたいと思っています。一人ひとりが安心して活動できる環境を整え、関わるすべての人がサッカーと共に幸せで笑顔になれる、そんな存在になれるよう、皆さんと一緒に進めています」

 ――女子サッカーを「文化」にするには
 「一過性のブームにならないよう、これまでの歩みを未来につなぎ、ステークホルダーの皆さんが関わり合いながら育てて、日常の中で自然に触れ合える存在にしていくことが大切だと思っています。なでしこリーグの選手たちは、地域に馴染みながら活動や仕事を通じて、サッカーをより身近に感じてもらえる存在になってくれています。こうした地域での関わりが日常の一部になっているからこそ、チームがこれからも地域に愛されていくための大切な一歩になると思います。なでしこリーグだけでなく、代表やWEリーグも含め、女子サッカー全体で支え合っていくことが女子サッカーを文化として根付いていくためにも大切だと感じています」

 ――現役時代のプレースタイルは今の仕事に影響しているか
 「GKとして培った全体を見渡す力やチームを支える意識は、現在の仕事でも活かされています。苦手なことは無理せず得意な人に任せ、長所を活かしながら仲間と協力して進めることが大切だと感じています」

 ――プロとアマの違いはどう捉えているか
「WEリーグ創設により、選手たちのキャリアの幅が広がりました。プロの厳しさも知っているからこそ、アマチュアの価値も実感しています。サッカー選手という夢を追いながら仕事と両立できるデュアルキャリアの環境があることが、女子サッカーの未来を支える大きな可能性だと思います」

 ――なでしこリーグの育成や地域との関わりについては
「各チームが地域でチームや選手に触れる機会を作るなど、地域との関わりを大切にしていて、地域とのつながりが深まっているのを感じます。トップパートナーのプレナス様と共に開催しているアカデミーフェスティバルでは、U15世代の選手たちが交流しながら切磋琢磨できる場になっており、選手自身の成長にもつながっていると感じます」

 ――2年目のシーズンに向けた目標は
 「今まで積み上げてきたものを大切にしながら、チームや選手を支えていきたいです。そして、リーグの魅力や価値を広げながら、新たな仲間を増やし、一緒に盛り上げていきたいです。サッカーを通して、関わる皆さんが輝き、なでしこリーグって楽しいなと思ってもらえるようにしていきたいです」

 ――女子サッカーを応援する人たちへメッセージを
「皆さんの応援があってこそ、ピッチは輝きます。ぜひ試合やチーム活動に足を運び、お気に入りのポイントを見つけて応援していただけると嬉しいです。応援し支える仲間が増えることで、女子サッカーが地域や社会の文化として広がっていくと思います。これからも応援よろしくお願いします」

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