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リバプール・遠藤、リーグ杯Vで欧州初タイトル 120分奮闘で松葉づえ…名門の“LEGENDO”第一歩

[ 2024年2月27日 03:30 ]

イングランド・リーグ杯決勝   リバプール1-0チェルシー ( 2024年2月25日    ウェンブリー )

<チェルシー・リバプール>喜ぶリバプールDFファンダイク(左から2人目)とMF遠藤(左から3人目)(ロイター)

 イングランド・リーグ杯決勝が25日にウェンブリー競技場で行われ、リバプールの日本代表MF遠藤航(31)が延長の末に1―0でチェルシーを下した死闘で優勝に貢献した。負傷者続出で若手が多く起用された中でフル出場した。大会最多を更新する2季ぶり10度目の優勝を支え、欧州移籍後では自身初のタイトルを獲得した。

 終了の笛が鳴り、遠藤はあおむけにピッチに倒れ込んだ。体を起こすと、次々に仲間から声をかけられ、感情の高ぶりから涙を流しているようにも見えた。「感極まったというか…。このチームに来て、やっぱりタイトルが目標だった。一つ結果を残したことは凄く自分にとって大きい」

 エースのサラーや守護神アリソンら主力多数が負傷欠場。交代を含めて21歳以下の選手が7人も起用された中で「自分は1年目とか関係なく経験も含めるとチームを支えないといけない存在」と自任し、攻守に奮闘した。

 前半24分に相手の決定機で右足を伸ばしてシュートをブロック。後半7分は競り合ったMFカイセドを吹っ飛ばして8万8868人が埋めた聖地ウェンブリーで歓声に包まれた。

 「中盤をいかにつぶせるか、プレッシャーがある中でボールを受けられるかをキーにしていた。そこの攻防は間違いなく大試合で大事になる。良さをしっかり出せた」と遠藤。このプレーで左足首をひねった。試合後はプロテクターで固定し松葉づえをついたが、それでも最後まで使われるほど信頼されていた。

 昨夏にシュツットガルトから移籍金1900万ユーロ(約31億円)で加入。ブライトンから獲得寸前だったカイセドを1億1500万ポンド(約219億円)でチェルシーにさらわれるなどした末の補強だった。

 当初は現地で懐疑的な見方もされたが、昨年12月から日本代表での離脱期間を除けば公式戦12戦連続先発。「(最初は)カップ戦要員とか言われたりしたけど」と苦笑いしたが「タフにやれるということを証明し続けたからこそ、最後まで使われた」と胸を張った。


 【イングランドでの日本人選手タイトル】

 ☆プレミア MF稲本潤一が01~02年アーセナルで出場機会なしながら日本選手初の栄誉。MF香川真司が12~13年マンチェスターU、FW岡崎慎司が15~16年レスター、MF南野拓実が19~20年リバプールでいずれも加入シーズンに優勝。

 ☆リーグ杯 南野が21~22年リバプールで制覇。決勝は出番なしも出場5試合で4得点とMVP級の活躍。

 ☆FA杯 FW宮市亮が12~13年ウィガンで1試合に出場、その後故障離脱もチームが優勝。南野が21~22年リバプールでリーグ杯と2冠達成。

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