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新潟 アルベル前監督に負けた…土台つくった恩師に恩返しの勝利ならず

[ 2023年4月30日 04:40 ]

明治安田生命J1第10節   新潟1ー2FC東京 ( 2023年4月29日    味スタ )

<FC東京・新潟>前半、伊藤(左)のゴール直後に集まって話をする新潟イレブン(撮影・小海途 良幹)
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 J1新潟は、アウェーでFC東京に1―2で敗れた。前半8分にカウンターから失点し、3試合連続で先制点を許した。12分にMF伊藤涼太郎(25)が得点ランク2位タイとなるFK弾を決め同点に追いついたが、34分に勝ち越され今季2度目の連敗を喫した。FC東京を率いるアルベル前監督(55)から勝ち点3を奪うことはできず、順位は13位となった。

 アウェーながら約8000人ものサポーターの後押しを受け、最後までゴールに迫ったが、無念のホイッスル。選手たちは膝に手を当て、しばらく動けなかった。

 前半8分。カウンターを食らい先制点を許した。DF堀米主将は「つぶしきれなかったのが全て。開始からお互いにインターセプトが多くて、蹴り出せばよかったのを“奪いきりたい”って欲が出てしまって取り切れずにカウンターを受けた」。序盤からいい流れで攻撃できていただけに悔しさの残る失点となった。

 12分にはMF伊藤がFKをゴール右隅に決めて同点にした。「相手のGKは蹴る前に壁の方に動くのを分析で分かっていたので、狙い通りに蹴れた」。だが、34分にFC東京のFWディエゴ・オリヴェイラに強烈な決勝弾を決められた。「技術どうこうよりも戦う気持ちだったり、殴り合いで負けた感じ。本当に悔しい。向こうはボールに食らいつく執念だったり、立ち位置や技術が高くて本当にやりづらかった」と伊藤は連敗に悔しさをあらわにした。

 21年まで新潟で2年間指揮を執ったアルベル前監督に、成長した姿を見せて勝つことが恩返しでもあった。試合後。堀米主将はアルベル前監督から「素晴らしいプレーだった。このスタイルをやるべきだよ」と言われたことを明かした。「土台をつくったのはアルベル監督だけど、より攻撃的なスタイルをやっているのはリキさん(松橋監督)。今は結果は出てないけど、このスタイルを信じてやり抜く」。敗れはしたが、試合終了の瞬間、アルベル監督は地面に膝をつくほど肝を冷やしていた。中3日で次の試合はやってくる。歩みを止めず、信じてやり抜くことが勝利への近道だ。

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2023年4月30日のニュース