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「あこがれ」川崎Fに完敗もU22代表ルーキー・福岡FW鶴野が初得点「臆することなくピッチに入った」

[ 2023年4月30日 06:30 ]

明治安田生命J1第10節   福岡1―3川崎F ( 2023年4月29日    日ベスト電器 )

<福岡・川崎F>後半40分、ゴールを決める福岡・鶴野(撮影・岡田 丈靖)
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 川崎Fに敗れ今季リーグ戦ホーム連勝は「4」でストップ。それでも後半40分、大卒ルーキーでU―22日本代表FW鶴野怜樹(22)が自身リーグ戦初得点を決め、完敗の中でも意地を見せた。

 強い雨の中、主導権を握られ3失点。長谷部茂利監督は「相手の巧みさ、いとも簡単に突破された。雨が降って滑りやすくなると技術の差が出る。相手の技術が高かった」と脱帽するしかなかった。

 ただ、敗戦の中にも輝きはあった。途中出場の佐藤凌我(24)と鶴野の若いFW2人が終盤にゴール前で連動し意地の1点を奪った。「練習から溌剌(はつらつ)としている。次節以降も得点を奪うためのプレーを期待している」。指揮官は新戦力の確かな成長と台頭に手応えを口にした。

 鶴野にとってはリーグ戦初得点。プロデビュー戦でプロ初ゴールを決めた3月8日のルヴァン杯新潟戦以来となる得点だった。

 「パワープレーの指示がベンチから出ていた。前線の選手の周りにいたら絶対にボールが転がってくると信じて転がってきたので決めるだけでした」。ただ、チームも敗れVARでの確認後にゴールが認められたことで表情は晴れなかった。「オフサイドかもしれない感じになったし、あまりうれしくもなかった」。

 パリ五輪を目指すU―22代表に初選出。練習に参加して「周りの選手のレベルの高さ、自分がまだまだのところがたくさん見つかった」と刺激を受けた。

 代表活動から帰還直後の相手は優勝争いの常連で「大学の時からずっと上手いなと思って見ていてあこがれだった」という川崎F。ついに同じピッチに立ったが「臆することはひとつもなくて、チームも負けている状況だったのでデビュー戦同様やるしかないとピッチに入りました」。怯むことなく挑み、あこがれのチームからゴールも奪った。「あまりボールを触っていないしいい形で背後に抜ける場面はなかったんですけど、点を取れたのでこれを機に他のチームからも点をとっていきます」。

 最優先はチームの勝利。「リーグ戦で全然決められてなくてひとつの節目、ここからがスタート」。自身とチームの飛躍のため、鶴野はゴールネットを揺らし続ける。

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