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福岡の37歳“キング城後”公式戦18年連続ゴール「諦めなければ何があるか分からない」

[ 2023年4月20日 06:00 ]

ルヴァン杯1次リーグ第4節   福岡2―1鹿島 ( 2023年4月19日    ベススタ )

<福岡・鹿島>前半14分、福岡FW城後が先制ゴール
Photo By スポニチ

 ルヴァン杯第4節が19日に行われ、DグループのJ1福岡はホームで鹿島と対戦。前半14分、FW城後寿(37)の18年連続ゴールで先制すると、1―1で迎えた後半アディショナルタイムの48分、FWウェリントン(35)に劇的勝ち越しヘッドが飛び出し2―1で勝利を収めた。D組首位に立った福岡はグループリーグ突破へ大きく前進した。

 福岡一筋19年目、キング・城後が先制ゴールでチームに勢いをつけた。

 最前線で先発出場を果たすと0―0の前半14分、ゴール前でMF金森健志(29)からのパスを受けると右足で冷静にネットを揺らした。

 「健志が打てたのに信じてラストパスをくれた。決められて良かった」。

 2005年に国見高から入団後、福岡で19年目。37歳で奪ったこの得点で06年から続く18年連続ゴールを達成したが「記録は気にしていない。自分一人でゴールを決められるタイプじゃない」とチームメートに感謝した。

 前戦のリーグ戦では新潟に後半アディショナルタイムでの大逆転負けを喫していただけに「最後まで諦めなければ何があるか分からないことが改めて分かった。新潟戦の教訓が生きた。勝てて本当に良かった」と最終盤でもぎ取った執念の劇的勝利に目を細めた。

 37歳を迎えたが「この先プレーしていくためにも結果を残さないといけない」と現役への強い意欲は衰えていない。原動力は「応援してくださるみなさんに喜んでもらえるプレーができれば」と話し「久々のゴールで少しでも喜んでもらえたらうれしい」とファン、サポーターへ思いを届けた。

 自身の得点をアシストした金森との絆は強い。長谷部茂利監督も「あうんの呼吸で取った1点目」と表現した絶妙のタイミングでの受け渡し。金森は「打ちたかったけど城後さんが呼んでたので…」といたずらっぽく笑いながらも「18年連続ゴールは凄い。チームを引っ張ってきた姿をずっと見てきて本当に尊敬しているので、アシストできて超うれしい」と喜びを爆発させた。

 チームの精神的支柱として活躍を続ける城後の姿に「僕のほうが早く引退しそう(笑い)。ずっとアビスパでプレーしてほしい」と期待をこめた。

 城後もこの日初めてキャプテンマークを巻いて先発した金森について「ちゃらんぽらんだった選手が…」と笑い「キャプテンマークを巻いてチームを引っ張って言葉で鼓舞している姿に感動した。すごくうれしかった」と手放しで称賛。「個人が、チームが成長している姿を見て長くやっていて良かったと思う」。
 
 衰え知らずのベテランがチームをさらに高みへ導く。

 ○…ウェリントンがセットプレーから得意のヘディングで決勝点。ルキアンがフリーになる予定が逆になったというが「結果がゴールになって最高」と声を弾ませた。先制点を決めた城後について「チームの鑑。練習も誰よりも頑張っていて年齢関係なくお手本になる選手」と絶賛。「こういう結果につながってうれしい」と自分のことのように喜んだ。

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2023年4月20日のニュース