G大阪　“イスラエルの至宝”ネタ・ラヴィが中盤のカギ握る

2月17日開幕　J1注目の新戦力

G大阪に新加入のネタ・ラビィ（ロイター）

　J初のイスラエル人選手となる同国代表MFネタ・ラヴィ（26）は、巻き返しを図るG大阪のキーマンだ。アカデミーからイスラエルの名門マカビ・ハイファ一筋。初の海外移籍となるが、そのポテンシャルは計り知れない。

　守備的MFを主戦場とし、インサイドMFでもプレー。パスセンスにあふれ、守備力も高く、中盤の真ん中ならばどこでも可能なプレーメーカーだ。今季は欧州CL本大会にも出場。ユベントス（イタリア）、パリ・サンジェルマン（フランス）、ベンフィカ（ポルトガル）と同組で1次リーグ敗退となったが、全6試合に出場している。

　さらにホームのユベントス戦ではハードな守備を披露し、2―0の勝利に貢献。G大阪の公式サイトを通じて「ハードワークしてチームの目標を一緒に勝ち取りましょう」とコメントしたが、まさに攻守両面を備えた現代型ボランチといえる。

　1月中旬に一度は交渉が決裂。条件を見直して再交渉し、熱意で獲得に成功した。そんな“イスラエルの至宝”の懸念は、異国の地でなじめるかどうか。そして現役代表ゆえの長距離移動がどう影響するかだろう。2年連続でJ1残留争いした過去から脱却するためにも、クラブ全体でネタ・ラヴィのピッチ外での心労を軽減させることが肝要となる。　（飯間　健）

　◇ネタ・ラヴィ　1996年8月25日生まれ、イスラエル出身の26歳。マカビ・ハイファ・ユースから昇格し、15年12月にプロデビュー。23年1月にG大阪移籍するまで2度のリーグ優勝、1度のカップ戦優勝に貢献した。16年5月の親善試合セルビア戦で国際Aマッチデビューし、通算12試合出場。1メートル77、76キロ。利き足は右。