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海外移籍の谷口彰悟 送別会に異例2635人が集結 サンタコスで「僕の心には川崎フロンターレがある」

[ 2022年12月25日 15:09 ]

サンタコスチュームで送別会に駆けつけたサポーターと写真に収まる谷口彰悟(中央)
Photo By スポニチ

 川崎Fを退団し、カタール1部アルラヤンへの完全移籍が決定的となっている日本代表DF谷口彰悟(31)の川崎Fサポーター有志による送別会が25日、川崎市内のフロンタウンさぎぬまで行われた。近日中にカタールに入り、メディカルチェックの後に正式契約を結ぶ予定となっている。

 送別会には異例となる多さの2635人が集結。この日はクリスマスとあって、谷口はフロンターレカラーの水色のサンタクロースコスチュームに身を包み、笑顔とともに「メリークリスマス」と登場した。

 14年から9年間、一筋で在籍した川崎F。「この決断は簡単ではなかったし、たくさん悩んだ。今でも決断に対して、なんてバカなことをしているんだろうなと思う自分もまだいる」。クラブ愛が強いだけにあったという葛藤をサポーターの前で吐露。それでも「まだまだサッカー選手として成長したい、大きくなりたいという思いは強かった。その自分の気持ちに従った。後悔だけはしたくないのでやりきりたい」と前を向いた。サポーターも門出を祝福するように、大きな拍手をおくった。

 W杯カタール大会を終えて帰国した後、川崎Fのチームメートにも決断を伝えたという。「(車屋)紳太郎はあっさりでしたね」と冗談めかして明かしつつ、「みんな驚いていた。ありがとう、頑張ってねと言ってくれた」という。コーチ時代から信頼関係を築いてきた鬼木達監督とも長く時間を取って話をした。「今までお疲れさん。(キャプテンとして)引っ張ってくれてありがとう」と声をかけられたといい、「ひとりのサッカー選手としてすごくうれしかった」と感謝。「プロサッカー選手のキャリアがこのチームで良かった。皆さんが僕の財産。いつも僕の心には川崎フロンターレがある」とかみしめるように口にした。

 移籍を決断した時期については、「最終節が終わってから、W杯が始まる前には意思は固めていた」と告白。移籍先は海外以外には考えておらず、「一番は環境を変え、いろいろな刺激を求めてだった」と明かした。くしくも移籍先はW杯を戦ったドーハの地。「報道の通りカタールに行くと思いますけど、W杯で経験したあの感じ、気候、土地を含め、そういう舞台で戦うんだなという準備をしている」と話した。

 31歳で初めて経験したW杯では「いろんなサッカーがあるんだなと改めてすごく感じた。正解がない。勝つことが全て。それが自分にとっても新しかった」と価値観の変化があった。ドイツのリュディガー、ズーレ、スペインのパウ・トーレス、クロアチアのグバルディオルといった能力値の高いDFからも刺激を受けた。「でかくて強くて守れるけど、しっかりつなげもする。それがスタンダードになってきている。僕もそういった選手になっていきたい」とし、「W杯を経験して、これ以上ない大会だなと実感した。もう一度それを味わいたい」と次回の26年W杯への思いも語った。

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