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川崎F、逆転優勝残った!勝ち点2差…17年“再現”だ 3連覇へベテラン家長つないだV弾

[ 2022年10月30日 04:30 ]

明治安田生命J1第33節   川崎F2-1神戸 ( 2022年10月29日    等々力 )

<川崎F・神戸>後半、PKを決め、歓喜の家長(中央)ら川崎Fイレブン(撮影・河野 光希)
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 1―1で迎えた後半39分のPK。FW家長は相手GKに触られながら右上に決めた。ゴールに背を向け膝をつき、拳を2度、強く芝に叩きつける。その上から2万2110人の大歓声が降り注いだ。引き分けていれば逃した3連覇を、家長の左足がつないだ。「失敗しても成功しても、蹴る前から覚悟を決めていた。プレッシャーしかなかったし、本当に入って良かった」

 ベテラン勢の気迫が決勝点となった。後半34分、縦パスを受けて反転しようとした35歳のFW小林がファウルを誘発。FKはVAR判定を経てPKに変わった。「いつも悠のことはリスペクトしている」という家長は、小林に「蹴る?」と打診。小林は断った。「今年はアキ君が蹴るべきだ」と。チームで唯一、リーグ戦全33試合に出ている36歳にチームの命運を託した。

 マルシーニョの先制点も山なりのクロスで演出した家長は、しびれる場面でも仕留めきった。リーグ戦12ゴールはシーズン自己新記録。試合後、鬼木監督は「今週は非常に足の具合が悪い中、それでも最後まで走りきった」と気迫のフル出場だったことを明かした。

 DF谷口が「ああいうプレッシャーの中で決めてくれるのは頼もしい」と言えば、DF山根も「凄い人だなと改めて思った」と感嘆。得点王も視界に入れながら、最後は3連覇を懸けて敵地のFC東京戦に挑む。得失点差が大きいため、逆転Vには最終節に勝った上で横浜が負けることが実質的に唯一の条件となるが、17年の初優勝も最終節で同じ勝ち点2差をひっくり返した。「特別な気持ちはなくて、勝って終わりたい。優勝できたらラッキーだなと」。さらりと語る言葉に、決意がにじんだ。

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2022年10月30日のニュース