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横浜4発!最後に笑う 優勝お預けも、もう止まらない 取り戻した攻撃サッカー

[ 2022年10月30日 04:30 ]

明治安田生命J1リーグ第33節   横浜4―1浦和 ( 2022年10月29日    日産ス )

<横浜・浦和>後半、ゴールを決めた横浜・ロペス(左から2人目)(撮影・西海健太郎)
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 明治安田生命J1リーグは29日、各地で9試合が行われ、3年ぶりの優勝に王手をかけてから2連敗と足踏みしていた首位の横浜はホームで浦和に4―1で大勝。勝ち点を65に伸ばしたが、2位の川崎Fが神戸を2―1と下して3連勝で勝ち点を63としたため、勝ち点2差のまま優勝決定は11月5日の最終節に持ち越された。磐田は残留を争うG大阪に0―2で敗れ最下位が確定し、昇格からわずか1年でJ2降格が決まった。

 ホームで歓喜の花を咲かせることはできなくても、イレブンの表情は晴れやかだった。「今日は勝利を届けられたのが一番だし、自分たちらしさを取り戻せて良かった」。ここまでの足踏みを忘れさせるような4発快勝。MF水沼は充実の表情で振り返った。

 貫いてきた攻撃サッカーが戻った。前半17分に右サイドの水沼がカットインから左足でシュートを狙い、相手に当たって方向が変わったところをFWエウベルが押し込み先制。FWロペスとともに各2得点の活躍で、浦和守備を粉砕した。チーム最多タイの11得点としたロペスは「監督が信頼して送り出してくれるので、自信を持ってピッチに入れている」と胸を張った。

 優勝に王手をかけてから、下位のG大阪と磐田にまさかの連敗。2週間超の中断期間で、チームは自分たちのサッカーを見つめ直した。主将のMF喜田は「やり方を変えて挑むという選択もなくはなかった。ただ僕らが選んだのは、貫き通して乗り越えること。2週間ちょっと、取り組んできた部分は出せたかな」。アウェーでの対戦では3点リードを追いつかれた浦和を相手に、最後まで攻撃の手を緩めなかった。マスカット監督も「ゼロで抑えるならガッチリ守りを固めるけど、そういうサッカーは求めていない。5点目を狙うしリスクも負う。それで混乱はない」と自信をにじませた。

 “4度目の挑戦”となる最終節。アウェー神戸戦では川崎Fの結果にかかわらず、得失点差で大きくリードするため引き分け以上でほぼ優勝が決まる有利な状況に持ち込んだ。ホーム最終戦のセレモニーで、喜田はスタンドを青く染めたサポーターに「最後にタイトルを獲り切り、皆さんを正真正銘の日本一にする。魂の込もった試合にしたい」と誓った。

 ≪逃げ切りV&逆転V2度ずつ≫首位横浜、2位川崎Fがともに勝利し、優勝決定は最終節まで持ち越された。1シーズン制での最終節決着は19年以来12度目。今回と同条件の勝ち点差2で迎えたのは過去4度(08、09、13、17年)あり、首位だったチームの逃げ切りVが2度、逆転Vが2度となっている。そのうち横浜は13年に首位からV逸、川崎Fは09、17年と2度あり、17年は逆転優勝を経験している。

 ▽J1優勝争いの行方 勝ち点2差をつける首位横浜はアウェー神戸戦で○ならば無条件で優勝。△の場合は2位川崎FがアウェーFC東京戦で△か●で優勝が決まり、川崎F○で勝ち点66で並んだ場合も、得失点差が現時点で11点多い横浜の優勝はほぼ決まり。●の場合は川崎Fが△か●で決まる。一方、2位川崎Fは○、横浜が●の時に勝ち点で上回り逆転Vとなる。

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2022年10月30日のニュース