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川崎F、逆転負けで3連覇遠のく…痛恨失点はなんとアディショナルタイム12分に

[ 2022年10月1日 19:04 ]

<札幌・川崎F>後半、チーム3点目のゴールを決める川崎・小林(右)=厚別
Photo By 共同

 川崎Fは敵地で札幌と対戦し、3―4で敗れた。激しい点の取り合いの末、敵地でのリーグ戦は過去負けなし(6勝1分け)と好相性だった札幌に、痛恨の黒星。首位の横浜との勝ち点差は残り4試合で8差に開き、3連覇へ厳しい状況に追い込まれた。一方、消化試合が1試合多い3位の広島には勝ち点54で並ばれた。

 鬼木監督は死闘を演じた試合後、選手に「とにかく頑張った」と伝えたという。「持てる力を全て出してくれていまた」とした上で「選手の頑張りにしっかり応えてあげられなかった」と自らのマネジメントについて言及。「自分がしっかりとマネジメントしていれば、厳しい状況でしたけどもっといい形で終わることができた」と、一時は勝ち越しながらも逆転された終盤の戦い方を悔やんだ。

 ドイツ遠征から29日に戻ったばかりの日本代表DF山根とDF谷口はベンチスタート。試合はまず前半30分に動いた。MF橘田が倒されて得たPKを、キッカーの家長がGKの逆を突く右上に蹴り込んで先制。36歳にしてシーズン自己最多のリーグ11得点目を記録した。だが、その3分後に追いつかれると、同45分にはDF佐々木が相手MFをペナルティーエリア内で倒してPKを献上。前半のうちに逆転された。

 後半は、12分からピッチに立ったFW小林が存在感を見せた。登場から3分後にMF脇坂のクロスを頭で合わせ、ゴール前の混戦を作り出してFW知念の同点弾を演出。さらに同24分、ペナルティーエリア手前中央から右足を振り抜いて一時は勝ち越しとなるゴールを挙げた。札幌戦ではこれで公式戦出場12試合連続で得点しており、計15発。“キラー”ぶりを発揮した。

 そのまま勝ち越すかと思われたが、ここから試合はまた混沌(こんとん)とした状況に。同38分に3―3の同点に追いつかれると、直後にMF橘田が一発退場。そしてGKチョン・ソンリョンが右膝を痛めて「立っているのが精いっぱい」(鬼木監督)の状況で突入したアディショナルの12分、逆転された。車屋、ジェジエウのセンターバック2人の負傷交代、度重なるVAR判定など波乱の試合となった。

 小林は「勝てなかったことが全て。悔しいです」と肩を落とした。ソンリョンが右膝を痛めて試合が中断している間、横浜が勝利している結果を踏まえて、「一人少なくても点を取りにいかないと。勝ち点3を取らないとまずい」とDF谷口などと話していたという。だが、最後の最後に力尽きた。MF脇坂は「終わったばっかりで頭が整理できていないですけど、まだ4試合あるのでメンタルを切り替えてやっていきたい」と必死に前を向いた。

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