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【Jトピ~データで読み解く】快足・藤井が新生広島けん引 右MFで決定機演出

[ 2022年4月6日 05:30 ]

鋭いドリブルでサイドを駆け上がり、チャンスを演出する広島・藤井
Photo By スポニチ

 広島は2日のJ1第6節アウェー湘南戦で待望の今季初勝利を挙げた。決勝点をアシストしたMF藤井智也(23)はチーム初のドイツ人指揮官、ミヒャエル・スキッベ監督(56)の新体制で全試合に先発出場。スピードを生かしたプレーで存在感を見せている。(記録課)

 藤井は大卒1年目の昨季、主力として活躍し29試合に出場。今季も開幕から6試合連続でスタメン入りし、3―6―1布陣の右MFで鋭いドリブルを何度も見せ、決定機を演出している。

 湘南戦では後半15分、右サイドタッチライン際でパスを受け、ドリブルを開始。内側にボールを動かしながら相手DFとの間合いを詰めると、右足アウトサイドでボールを縦に押し出し、一気にスピードアップ。敵を置き去りにして低いクロスを送り、FW満田の決勝弾をお膳立てし、今季初アシストを記録した。

 開幕から6戦でドリブル計33回は全選手最多。90分平均5・9回は昨季のドリブル王、札幌MF金子の5・8回を上回る高い数値だ。成功率60・6%は20回以上仕掛けた5選手の中で見ても最も高い。クロスも42本で最多と2位の福岡MFクルークスの34本を大きく離している。

 ギリシャ代表やドイツ1部ドルトムントでも指揮したスキッベ新監督のサッカーは、相手がボールを保持したら一気に圧力をかけてボールを奪い、速攻を仕掛けるスタイル。チームの今季平均スプリント(時速24キロ以上で1秒以上の走行)回数は215回で、最多の鳥栖219回に次ぐリーグ2位。昨季の169回(10位タイ)から大幅に増えている。藤井も何度もスプリントを繰り返し、3月19日第5節の川崎F戦では今季リーグ最多の50回をマークした。

 湘南戦の後半アディショナルタイムには素早く動いて相手のパスをカットすると、瞬く間にドリブルで右サイドを突破、味方のシュートへとつなげチームが目指すプレーを体現した。指揮官は新型コロナウイルスでの入国制限により合流したのは3月に入ってから。藤井のスピードが発展途上のチームを支えている。(データ提供:データスタジアム)

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