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森保JAPAN 死の組上等!W杯優勝経験2カ国と同組も史上最大の挑戦へ

[ 2022年4月3日 05:30 ]

W杯カタール大会 1次リーグ組み合わせ決定

W杯カタール大会の組み合わせ抽選会を終え、取材に応じる森保監督=1日、ドーハ(FIFA提供・ゲッティ=共同)
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 “死の組”を下克上突破だ。11月21日に開幕する22年W杯カタール大会の組み合わせ抽選会が1日、ドーハで行われた。7大会連続出場の日本代表はE組に入り、W杯優勝4回のドイツ、10年南アフリカ大会覇者のスペイン、さらに6月のコスタリカとニュージーランドによる大陸間プレーオフ勝者との対戦が決定。1次リーグで唯一、優勝経験のある2チームが同居する厳しい組に入ったが、森保一監督(53)は因縁の地ドーハで歓喜を迎えることを誓った。

 【日本】目標に掲げる史上初のベスト8進出へ、かつてないいばらの道だ。「来るかな、と思っていた」という森保監督の予感は的中した。
 「強豪ぞろいで、ドイツもスペインもW杯で優勝したことがある。この2カ国は世界でもトップ・トップ。世界的に認知されている選手が多い。楽しみ」

 日本が1次リーグでW杯優勝経験のある2カ国と同居するのは7度目の出場で初めて。各国メディアは“2強2弱”の構図を強調するが、W杯の歴史をひもとけば、決して2大会連続の決勝トーナメント進出は不可能ではない。現行の32カ国制になった98年フランス大会以降、W杯タイトルホルダーが1次リーグで複数国同居したケースは4度。その中で優勝経験国2カ国が共に決勝トーナメントに進出したことは一度もなく、延べ9カ国中3カ国しか1次リーグを突破したことがない。

 要因の一つはピーキング。W杯優勝を目指す強豪国は、1次リーグにはピークを合わせず、決勝トーナメントに向けてコンディションやチーム力を上げていく。ドイツも連覇を狙った前回18年ロシア大会初戦でメキシコに敗れ、まさかの1次リーグ敗退。「これまで同様に目の前の試合に全力を出していきたい」という森保監督にとっても、初戦のドイツ戦は運命を左右する一戦となる。世界的名手がそろう強豪と引き分け以上ならば、一気に混戦状態になる。その勢いで第2戦、そして最終戦スペイン戦へとつなげるのが理想だ。

 現役だった94年米国大会予選では“ドーハの悲劇”を経験した森保監督は「93年アジア最終予選では悲しい思いをした。監督として、今度は目標を達成してドーハの歓喜に変えたい」。今後は欧州視察を行うとともに、スタッフ全員で対戦国の大陸予選の映像分析も進めていく。W杯開幕まで232日。強豪撃破による下克上を見据え、険しい道を切り開く。

 【ドイツ】16強に終わった昨夏の欧州選手権後、Bミュンヘンを率いていたフリック監督が就任して上昇気流に乗った。FWムシアラら10代の選手も積極的に起用する一方、14年W杯優勝メンバーだったFWミュラーやベテランMFロイスらを生かしてチームに安定感をもたらし、今大会は世界最速で予選を突破した。新監督の成績は親善試合を含めて8勝1分け。連覇を狙った前回18年W杯ロシア大会は1次リーグでメキシコと韓国に敗れてよもやの敗退を喫し、20年11月には欧州ネーションズリーグのスペイン戦で0―6の歴史的な大敗を喫したが、完全復活の気配が漂っている。

 【スペイン】 昨夏の欧州選手権では久しぶりに主要国際大会で上位に食い込む4強入りを果たした。秋の欧州ネーションズリーグでも準優勝と復調。バルセロナの指揮官も経験したルイスエンリケ監督の下で輝きを取り戻しつつある。司令塔ブスケツを軸にボールを保持して戦うスタイルは変わらないが、19歳のMFペドリが欧州選手権や銀メダルを獲得した東京五輪でも活躍するなど若手が台頭。17歳のMFガビも代表デビューを果たし、チームの底上げが進む。FWモラタは決定力不足が課題。期待されたFWオヤルサバルの負傷離脱など懸念材料もあるが、戦力は十分整っている。

 【コスタリカorニュージーランド】コスタリカは出遅れて大陸間プレーオフに回るも、最後は上位勢を含めて4連勝。守護神ナバスを軸に3大会連続出場へ加速。ニュージーランドは空中戦に強いエースのウッドはプレミアリーグでもプレーする大黒柱。オーバーエージ枠で東京五輪8強に貢献。

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