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ウクライナ代表ヤルモレンコ 祖国思い涙のゴール「とても感傷的な気持ちになった」

[ 2022年3月14日 19:37 ]

プレミアリーグ第29節   ウェストハム2―1アストンビラ ( 2022年3月13日 )

ゴールを決め涙を流すヤルモレンコ(右)=AP
Photo By AP

 イングランド・プレミアリーグのウェストハムに所属するウクライナ代表FWアンドリー・ヤルモレンコ(32)が、13日に行われたアストンビラ戦でゴールを決めて涙を流した。13日付の英紙デーリー・メール(電子版)が報じた。

 ヤルモレンコはロシアによる母国ウクライナ侵攻に大きなショックを受け、先月26日からチームに特別休暇が与えられていた。この間、ウクライナ北部チェルニヒウに残してきた妻と子供一人を迎えに行くため、隣国のポーランドに飛び、無事家族と再会したという。チェルニヒウはロシア軍の攻撃で壊滅的な被害が出ている。
 チーム復帰後、初の実戦となったアストンビラ戦で後半7分から途中出場。後半25分にパスをペナルティエリア内で受け、振り向きざまに左足でシュートし、ゴール右に決めた。得点後、ヤルモレンコは両手を天にかざし涙を流した。
 2―1でウェストハムの勝利に貢献した32歳のウクライナ代表は試合後、「自国の状況を思い、とても感傷的な気持ちになった。毎日ロシア軍がウクライナの人々を殺している。今、サッカーのことを考えるのが難しい」と心境を告白。「この2週間、100%の準備ができていなかった。練習も3~4回しかしていない。2月26日から練習ができなくなった。4日間の休みをもらい、家族とウクライナの人々のことだけを考えていた」と続け、自国に残してきた家族とウクライナの状況を思い、練習ができなかったと明かした。

 さらに、「私を日々支えてくれるチームメートに感謝したい。ウェストハムのサポーター、そして英国の人々は私とウクライナの人々を支援してくれている。本当にありがとう」と感謝。「今日の試合がチームにとってどれほど重要かわかっていた。ピッチに全てを捧げようと思っていた」とし、強い決意をもって出場したと語った。

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