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FC東京 来季監督候補にユングベリ氏、アーセナル無敗Vメンバー ベンゲル氏招へい過程で教え子推薦

[ 2021年11月12日 05:31 ]

清水時代のユングベリ氏
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 FC東京の来季新監督候補に、清水でプレーした経験もある元スウェーデン代表MFのフレドリック・ユングベリ氏(44)が挙がっていることが11日までに分かった。FC東京は来季からIT大手「ミクシィ」が経営権を取得する見込み。アドバイザーとして元アーセナル監督で名古屋の指揮経験もあるアーセン・ベンゲル氏(71)の招へいに動いており、同氏が新指揮官候補として推薦したのがアーセナル時代の教え子だった。

 大きな変革期を迎えている首都クラブが来季、ビッグネームを新指揮官に迎える可能性が浮上した。現在日本代表DF冨安健洋(23)も所属する、世界屈指の名門アーセナルで長きにわたって活躍した元スウェーデン代表MFのユングベリ氏だ。

 FC東京は来季からIT大手「ミクシィ」がクラブの経営権を取得する見込みで、目玉人事として既にアドバイザーとして名将のベンゲル氏の招へいに動いている。チームは今月7日に18年からチームを率いていた長谷川健太監督(56)が辞任。今季残り3試合の指揮を執る後任にGKコーチの森下申一氏(60)が就任したが、水面下では来季に向け人選を行っており、後任候補はベンゲル氏のコネクションから絞り込む案もある。その中で同氏が推薦した人物こそ、アーセナル時代の教え子でもあるユングベリ氏だったという。

 ユングベリ氏は現役時代、万能MFとして世界トップレベルで活躍したスター選手。セクシーな容姿で下着ブランドのCMモデルを務めるなど高い人気も誇った。東日本大震災の直後の11年8月には「被災者の方を勇気づけたかった」と、清水からのオファーを受諾し来日。ケガの影響もあり出場わずか11試合で退団となったが、久々の大物外国人選手のJリーグ入りで話題を呼んだ。

 引退後はアーセナルU―15、同U―23などを指導し、19~20年シーズンにはエメリ監督(現ビリャレアル)の下でコーチに就任。同監督が解任された19年11月からは約1カ月にわたり暫定監督を務め、リーグ戦5試合を指揮した経験もある。

 監督経験は乏しいが、Jリーグを熟知していることは大きな利点。交渉が難航しているとの情報もあるが、実現すれば、かつてプレミアを席巻したベンゲル―ユングベリのアーセナルコンビが、新体制下で迎える“改革元年”の目玉として注目を集めそうだ。

 ◇フレドリック・ユングベリ 1977年4月16日生まれ、スウェーデン出身の44歳。ハルムスタッドから98年にアーセナルへ移籍。07年までリーグ通算216試合46得点をマークし、03~04年の無敗優勝など2度のプレミアリーグ制覇に貢献した。ウェストハム、セルティックなどを経て11年夏から清水でもプレー。スウェーデン代表は98年にデビューし、W杯は02年日韓大会、06年ドイツ大会に出場。国際Aマッチ通算75試合14得点。15年の現役引退後は古巣アーセナルで指導者に転身した。

 《長友途中加入も失速》長谷川健太監督4年目の今季は悲願のリーグ制覇を狙ったが、序盤からつまずいた。第5節で2勝2分け1敗と波に乗れず、第9節の川崎F戦からは泥沼の5連敗。2桁順位からなかなか抜け出せない流れを引きずるかのように、6月には天皇杯初戦の2回戦で順大に1―2とまさかの敗北を喫した。9月12日に日本代表DF長友が電撃加入し、一時は勢いづいたが、その効果も限定的だった。連覇を目指したルヴァン杯は準決勝まで進出したものの、優勝した名古屋に2戦合計3―4で無冠が決定。また11月6日のアウェー横浜戦でクラブワーストの8失点(0―8)で大敗し、翌7日に長谷川監督が辞任した。10日にGKコーチの森下申一氏が後任として今季終了まで指揮を執ることが決定し、残り3試合は新体制で戦うことになる。

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