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久保 魔法のパスで決定機演出、9・2からの代表戦に弾み「もっと貪欲に結果求める」

[ 2021年8月29日 05:30 ]

スペイン1部   マジョルカ1ー0エスパニョール ( 2021年8月27日 )

<マジョルカ・エスパニョール>後半、パスを出すマジョルカの久保(左)
Photo By 共同

 スペイン1部マジョルカの日本代表MF久保建英(20)が2連勝に貢献した。27日、ホームのエスパニョール戦に2戦連続で先発し、後半41分までプレー。右サイドハーフで決定的なパスや得意のカットインシュートで果敢にゴールへ迫った。チームは1―0で今季ホーム初勝利。9月2日のオマーン戦(大阪・パナソニックスタジアム吹田)から始まる22年W杯カタール大会アジア最終予選へ弾みをつけた。

 “日本の至宝”が再三にわたり見せ場をつくった。前半43分、右サイドを駆け上がりボールを受けると、強烈な左足シュート。惜しくも相手GKの好守に阻まれた。後半36分の速攻でも右から切れ込む得意の形で左足のミドルシュートを放ち、わずかに上に外したもののサポーターからは拍手が送られた。今季初得点はお預けとなったが、ピッチを去るまで会場を沸かし続けた。

 現地メディアも絶賛の活躍だった。スペイン紙マルカが両チーム通じて最高評価となる3点満点の「2」を付ければ、同アスは満点の「3」を与えた。アス紙は「久保はこのレベルではマジョルカにとって違いをもたらすことができる選手だ」と評価。特に前半21分の華麗なターンからスルーパスで決定機を演出したシーンについて「相手の間を久保の魔法のパスが通過した」と手放しで褒めた。

 古巣復帰3戦目で、既に指揮官の心もつかんでいる。ルイス・ガルシア監督は「ダニ(・ロドリゲス)とタケ(久保)が中心選手の役割。彼らはチームに動きの多様性をもたらしてくれる」と絶賛。ビリャレアルとヘタフェで定位置を確保できなかった昨季とは対照的に、開幕2勝1分けで暫定2位と好スタートを切ったチームの攻撃をけん引している。

 久保は自身のSNSで「ナイスゲーム!個人としてもチームとしてももっと貪欲に結果を求めていきたいです!代表戦も応援よろしくお願いします!」。東京五輪4位の悔しさとともに迎えた新シーズン。クラブで好発進の勢いそのまま、森保ジャパンでも攻撃の中心となる。

 【今季の久保】

 ☆古巣復帰 11日、スペイン1部レアル・マドリードから同マジョルカに来年6月末まで期限付き移籍すると発表。マルカ紙は「マジョルカは最高の補強をしたチームの一つ」と報道。

 ☆初出場 開幕節の14日ホーム・ベティス戦に後半16分から途中出場。直接FKを蹴るなど積極的な姿勢を見せ、ガルシア監督は「彼はチームにとって重要な存在となり、多くのことをもたらしてくれるだろう」と期待を寄せた。

 ☆初先発 21日のアラベス戦にトップ下で初先発し後半43分までプレー。ムンド・デポルティボ紙は「久保は、ダニ・ロドリゲスとともにマジョルカの攻撃を指揮し、アラベスに恐怖の種をまいた」と高評価。チームの初勝利に貢献した。

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2021年8月29日のニュース