×

神戸、敗戦も19歳・小田がパリ五輪号砲弾「3年なんて、あっという間」

[ 2021年8月10日 05:30 ]

明治安田生命J1第23節   神戸1-2柏 ( 2021年8月9日    ノエスタ )

 神戸―柏 後半、競り合う神戸・小田(左)と柏・高橋祐=ノエスタ
Photo By 共同

 東京五輪による中断から再開し、各地で10試合が行われ、神戸は1―2で柏に屈し、8試合ぶりの黒星となった。4位に後退したものの、パリ五輪世代のFW小田裕太郎(19)が後半25分に一時同点の今季初ゴール。日本代表の大迫勇也(31)、元日本代表の武藤嘉紀(29)らFW勢の補強が立て続けに決まった中、若きストライカーが猛アピールした。G大阪は徳島に1―2で敗れ、C大阪は仙台とドロー。首位の川崎Fは快勝した。

 両手を広げてサポーターの喝采に応えた小田は、ベンチ前で三浦監督から熱い抱擁で祝福された。先制を許した直後の後半25分、投入わずか2分後だ。ゴール前の混戦から出たMF山口からのスルーパスに反応し、相手GKの動きを見極めて右足インサイドで左隅へ流し込んだ。「ファーストタッチで、しかもゴール前。しっかり狙おうと意識していました。監督から“最後の質にこだわれ”と言われてますから」。今季初得点で昨年9月26日札幌戦以来の通算2点目を喜んだ。三浦監督は「うまくいったが、もっと良くなる印象」と評価している。

 神戸は今季15得点でランク首位のFW古橋亨梧(26)がセルティックへ移籍したものの、リーグ再開を前に武藤、大迫ら攻撃陣の大型補強を断行。今季は3月30日札幌戦の途中出場のみだった小田はチャンスに飢えていた。「練習でいいプレーをしていれば使ってくれる監督なので」と中断期間は特にシュートの精度アップに努め「試合に出れば結果を出してやると思っていた」。下部組織から生え抜きの19歳が猛烈にアピールした。

 東京五輪で日本はメダルを逃した。「優勝したブラジル、(準決勝で日本が敗れた)スペインも組織、個人として飛び抜けた集団。もっとレベルを上げないといけない」と強い危機感を抱く。24年パリ五輪へ向け「3年なんて、あっという間。まずチームで結果を出し続けることにフォーカスしたい」。タレントぞろいの神戸でのポジション争いは、小田に五輪代表への道を開くはずだ。

 ◇小田 裕太郎(おだ・ゆうたろう)2001年(平13)8月12日生まれ、兵庫県出身の19歳。神戸U―18から19年に2種登録され、トップ昇格した昨季は19試合1得点。U―18日本代表では19年SBSカップ国際ユースで3戦連発をマークした。1メートル81、70キロ。利き足は右。

続きを表示

2021年8月10日のニュース