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なでしこ有観客を力に決勝Tへ 東北出身・遠藤、宮城でチリ撃破誓う

[ 2021年7月27日 05:30 ]

チリ戦の予行演習?シュートを放ち喜びを爆発させる遠藤(左は田中、右は菅沢)(撮影・西海 健太郎)
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 サッカー女子日本代表は27日、五輪1次リーグE組第3戦のチリ戦に臨む。1分け1敗の勝ち点1で、勝てば決勝トーナメント進出が決定する。宮城県利府町のQスタで日本としては初の有観客試合。東北出身のMF遠藤純(21=日テレ東京V)は、両親も観戦に訪れる“絶対に負けられない一戦”でチームを勝利に導くゴールを狙う。

 福島県出身の遠藤は、11年に東日本大震災で被災した。実家は大きな被害こそ免れたが、原発事故の影響で約1年半、屋外でボールを蹴ることができなかった。県外に出れば風評被害で胸を痛めることもあったが、同年のW杯ドイツ大会でなでしこジャパンが初優勝し「震災の後で、感動や勇気をもらった」と振り返る。

 あれから10年、今大会は復興五輪としての側面も持つ。かつてなでしこジャパンから勇気をもらった少女は、今は感動を与える立場となった。「なじみのある場所で試合ができるのは心からうれしいし、観客が入るというところでいろんな人に感謝しないといけない」。思いを利き足の左足に込め、自身のゴールでなでしこジャパンの1次リーグ突破を決めるとともに、被災地に勇気を届ける。

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2021年7月27日のニュース