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谷口が国内組の意地!麻也不在でも完封「これくらいできる、と見せないと次はないと」

[ 2021年6月12日 05:30 ]

国際親善試合   日本1―0セルビア ( 2021年6月11日    ノエスタ )

<日本・セルビア>後半、ゴール前でクリアする谷口(撮影・篠原岳夫)
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 チームの現在地を測る重要な一戦で、谷口が国内組の意地を見せた。植田とセンターバックを組んで完封勝利に貢献。「久々に代表に呼ばれ、自分はこれくらいできる、と見せないと次はないと思っていた」。森保監督が望んだ「底上げ」を欧州の強豪相手に結果で示した。

 18年W杯ロシア大会の決勝トーナメント1回戦でベルギーと対戦して以来、3年ぶりの欧州勢との対決。OA枠の吉田と酒井、東京五輪世代の冨安は不在だった。そんな中、セルビアの大きく、強い選手に一歩も引かずにデュエルし続けた。植田と最終ラインを形成するのは3日のU―24日本代表戦に続いて2度目。国際Aマッチは初だが、熊本・大津高出身の後輩とチャレンジ&カバーの絶妙な間合い。相手FWに最後まで決定的な仕事をさせなかった。

 開始早々、ロングボールを競り合った。先に体をぶつけられ、自分のタイミングで跳べなかった。「普通にやっていたら勝てない」とスイッチを切り替えた。「タイミングを変えて、自分より体格のいい選手に(自由に)やらせない、というのはある程度できたと思う」。明晰(めいせき)な頭脳も光った。

 常に代表入りを念頭に置いて日々努力を重ねてきた。中でもレベルアップを目指したのが対人プレーだ。元々ビルドアップやカバリングには定評があったが「代表となると、なかなかしっかりコンビネーションを築くのは難しい」と感じていた。「即席チームで、個で守ってしまえば完結するシーンもある」と、1対1の強さを意識して練習に取り組んできた。

 吉田と冨安の陰に甘んじていてはダメだという強い思い。絶対的な存在がいるセンターバック戦線に、国内組の自分が風穴をあけるという強い覚悟。Jリーグで独走中の川崎Fを支える谷口の気持ちは、90分間途切れることはなかった。

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2021年6月12日のニュース